レンは一瞬城に残る事に躊躇したが、リーマスも城に居る…と、なれば自分が帰らなくても去年の様な出来事は起こらない…。そう自分に言い聞かせレンもサインをした。
「2週間もパーシーと一緒に過ごすんじゃ敵わないからさ。」
と、ロンは言いレンは曖昧に笑った。
「レンも残るの?」
「えぇ、帰っても誰も居ないもの。だったら此処で皆と一緒に居たいわ。」
ロンの言葉にレンはそう答えれば、何故かロンは満足そうだった。
だが、レンはこの時の決断を後悔する時がくるとは、微塵にも思いもしなかった。
学期末の最後の土曜日、ホグズミードへ行くことが許され、ハリーとレン以外の皆が喜んで城を後にする。
レンとハリーは玄関までロンやハーマイオニーを見送りに行けば、またグリフィンドールの談話室を目指して歩いた。
「ハリー」
レンがそう名を呼ぶと、少し元気がないハリーはレンの方を向き小さく首を傾げる。
それにレンは少しだけ微笑むとハリーの手を取って繋いで歩き始め、ハリーは最初それに驚いた様子だったが直ぐに手を握り返し一緒に歩き始める。
「ほら、寒いからね。」
レンがそう言えば、ハリーは笑った。
ハリーが落ち込んでいる姿はあまり見たくはない。そうやって笑ってくれている事がレンは嬉しかった。
「レンと手を繋ぐとさ、自然と安心するんだ。去年、秘密の部屋とかの時一番それを実感したよ。」
そう言われてレンはきょとんとしてみせると、それを見たハリーがまた笑い声をもらした。
「ハリー、レン!しーっ!」
四階の廊下の中程まで来ると、突然そんな声がし2人は驚くのと同時に、声のする方に振り向くと、フレッドとジョージが背中に瘤のある隻眼の魔女の像の後ろから顔を覗かせていた。