ハリーもそれを真似するようにそちらを見ると、言いたかった事に気付いた様で、こっそりと彼らの背後へと移動した。
「ウー、駄目。ハリーはこんな物欲しがらないわ。これって吸血器用だと思う。」
そう言って見ていた物は、血の味がするペロペロキャンディ。
「じゃぁ、これは?」
先程の赤毛の少年が何かの瓶を彼女の鼻先に突きつける。
その瓶には「ゴキブリ・ゴソゴソ豆板」と記されており、ハリーは思わず背後から「絶対嫌だよ。」と声を掛けた。
「ハリー!」
そう赤毛の少年はロンで、その隣にいたのはハーマイオニーだった。
ロンはその瓶を危うく落とす所で、慌てて瓶を握り締めると元の場所にそれを戻した。
「どうしたの、こんな所で…どうやって此処に?」
ハーマイオニーは金切り声を上げる。
「ウワー!キミ、姿現し術が出来るようになったんだ!」
「まさか、違うよ。」
ハリーは声を落として周りの6年生の誰にも聞こえない様にしながら「忍びの地図」の一部始終を2人に話す。
するとロンは自分が「弟なのになんで僕にくれなかったんだ。」と憤慨していたが、ハーマイオニーは別だった。
このまま地図を持っていてはいけない、マクゴナガルに渡す様にと説得したが、ハリーははっきりとそれを断った。
だが、ハーマイオニーはシリウスがこの抜け道のどれかを使って城に入るかもしれないという危険性を指摘したが、ハリーはそれを聞き入れない。
レンはそれを聞いて少しだけドキリとした。
その地図を作ったうちの1人がシリウスで、そんな地図がなくても全て頭に入っているだろう。
だからこそ、このホグズミードの何処かの屋敷に潜み、ホグワーツに時折姿を現しているのだ。