薬問屋で魔法薬学の材料を補充し、ふと高級クィディッチ用具店の前を通ると、そこに彼の姿を見つける。
ショーウィンドウに飾られた物に夢中になっている様で、レンはこっそりと近付き背後から彼の目を塞いだ。
「誰?」
「当てられる?」
レンがそう言えばハリーは笑い、目隠しされている手に自分の手を添え、ゆっくりと降ろさせながら「こんにちは、レン」と声を掛けてくれた。
「ハリーは彼に夢中みたいね。新しい箒?」
レンはハリーの隣に立ちソレを見ると、説明書きには『炎の雷・ファイアボルト』と書かれていた。
「うん。この前入荷したばかりで、アイルランド・インターナショナル・サイドって所から7本も注文があったんだって。世界一速い箒らしいんだ」
ハリーの目がとても輝いていて、それを見ている自分まで楽しくなりそうな…そんな表情だった。
「ニンバス2000が使えなくなったら買うと良いわ。きっとハリーは直ぐに乗りこなしてしまうんでしょうね」
レンがそう言うと、ハリーもそう思っていた様に頷くが、だが欲しいといった表情を見せた。
きっと心の中で葛藤しているのだろうと思うと、レンはなんだか楽しかった。
「それじゃ、私は買い物に戻るわ。また後で会いましょう」
ハリーと暫くその箒を見ていると、レンはそうハリーに告げる。
ハリーはそれに驚き時計を見遣れば、随分と時間が過ぎている事に気が付いた様だった。