第22話
次の日の朝、レンは明け方に身を起こした。
あまり眠れなくて重い体を起こして、着替えを済ませると談話室へと降りていく。
今日から休暇が始まるので、帰ってしまう前にドラコに借りたマントを返さなくてはならない…そう思ったからだ。
綺麗に畳んだマフラーとマントに、有難う。ハンカチは別なのを今度贈らせて。と手紙を沿えてから抱きかかえると、スリザリン寮の近くで誰かが出てくるのをずっと待った。
大体の時間までグリフィンドールの談話室で待っても良かった。
けれど…ハリーと顔を合わせるのがとても気不味い…それにロンやハーマイオニーが気を遣っている姿を見るのもなんだか辛かった。
体が冷え切った頃だった。
やっと誰かが外へ出てきて、レンは顔を上げた。
「あの…ドラコ…ドラコ・マルフォイにこれを渡して欲しいの、だけれど…お願い出来ますか?」
レンはその人物にそう言えば、怪しげにレンの事を見て、渋々それを受け取るとまた談話室へと戻って行った。
レンはその姿を見届けるとホッと一息しその場を後にする。
何をしよう…レンは談話室を出てくる時に持ってきていた鞄を抱えながら歩いていた。
そろそろ朝食の時間だろう…だが、食欲はない。
玄関の方へと行けばホグワーツ特急で家に帰る生徒達と出くわすだろう…。
だが、レンは此処に残るとサインをしてしまった…それに今はあまり人に会いたくない。
シリウスの元で暫く時を過ごす事も考えた…だが、シリウスにはもう来るなと言われてしまっているし…リーマスの所に行けば、きっと彼の事だ…レンを見れば何かあったと判ってしまうだろう。
今から家に帰りたい。と、言っても間に合わないだろう…。
レンは大きく溜息を1つ吐くと森へと向かって歩き始めた。
1日そこで読書に耽り、夜が更けた頃に談話室へと戻る…。
不思議とお腹も減らなかったし、減った時は何か木の実でも食べれば良い…明日もそうしよう…。
そう思い次の日、目が覚めた時はもうハーマイオニーの姿は無かった。
ゆっくりと仕度を整えて談話室へと降りれば、其処にはハリーとロン、ハーマイオニーが沢山の本に囲まれて何かを話していた。