「これなんてどうかな…?」
そう言いロンがハーマイオニーの方へと顔を向けた時だった。
「レン!キミも手伝ってくれないか?」
レンはそれに小さく首を傾げるが、ハリーはレンの姿を見て直ぐに本へと視線を戻してしまった。
「駄目よ、ロン…。」
そう呟くハーマイオニーの声が聞こえ、それにハッとするロンの姿。
「…気遣ってくれて有難う、ロン。でも遠慮しておくわね。」
立っていた場所から歩き始めて、出入口まで来た時にハーマイオニーがレンに声をかける。
「ごめんなさい。貴女が嫌いだからとかじゃないのよ?その…レンに言わないでくれって言われているの…。」
「大丈夫よ、気にしていないから。」
レンはいつもの口調でそう言うが、ハーマイオニーは申し訳なさそうにしていた 。
「貴女、昨日は食事をしたの?戻ってきたのも遅かったみたいだし…。」
「大丈夫よ。」
レンはそう言うと談話室を後にした。そしていつもの様にそのまま森へと忍び込み時を過ごす…。
そうこうする間に、城ではいつもの大掛かりなクリスマスの飾り付けが進んでいた。
柊や宿木を編みこんだ太いリボンが廊下にぐるりと張り巡らされ、鎧という鎧の中からは神秘的な明かりがきらめき、大広間にはいつものように金色に輝く星を飾った12本のクリスマスツリーが立ち並んでいた。
レンはそれまでクリスマスプレゼントを何も用意していなかった事を思い出さなかった。
思い出した時はもう遅く、今からホグズミードに行って揃えてしまおうかと思ったが直ぐに知られて怒られるのが関の山だ…。
レンはクリスマスカードを送りたい人数分を図書室で作り上げ、キッチンに行き少しだけ場所を借りてクッキーを作った。
それを人数分に分け、プレゼントがこれで申し訳ないと詫びの言葉を付け加えたカードをセットにし、ドラコやリーマス、ウィーズリー一家にリーマス、ダンブルドア、ハグリッド…そしてハリーやロンや分も梟に頼んだ。