クリスマスの日、レンは何時もよりすっきりとした目覚めだった。
少なくともハーマイオニーの言葉が心に沁みたのかもしれない。
判り合えた、受け入れてもらえた…そう思っても良いのだろうか?
時間を確認すれば、いつもより少し遅め時間で、直ぐ側に自分へのプレゼントが置かれていた。
ドラコやルシウス、リーマス、ハグリッド、モリー、そして地図を贈ってくれたのにも拘らず双子達からも届いており、レンは小さく笑ってしまう。
それと宛名はないが、シンプルだがとても愛らしいブレスレットがプレゼントの中に混ざっていおり、レンはそっとそれを腕に身につけ、それたちに感謝の意を述べてからレンは談話室へと降りていく。
談話室にはハリーとハーマイオニー、そしてロンが座っていたが、どうも雰囲気がおかしい。
「あー…レン、おはよう」
ハリーはばつの悪そうにそう声をかけてくれて、レンはなるべくいつも通りに「おはよう、ハリー」と返事を返す。
「ロンもハーマイオニーもおはよう。」
そう声を掛けたのだが、2人ともぶっきら棒に返事をしただけだった。
「ねぇ、レン。これをくれた人って誰だと思う?カードが無かったんだ。まさかキミじゃないよね?」
ハリーはそう言い、手に持っていた箒をレンに見える様に掲げた。
「あら、ファイアボルトじゃない。ずっと欲しがっていたものね、良かったじゃない。」
レンがそう言えば、ハリーは嬉しそうに微笑んだ。
「悪意があってプレゼントした物ではないと思うわ。」
名前を明かせない人物ならば、多分シリウスが名付け親として今まで祝えなかった分を纏めた形で贈ったのだろう。
箒が壊れてしまったのをシリウスは目撃している。
ハリーが飛ぶのが得意だという事も知っていたし、それがとても好きな事だという事もレンが伝えた。
そんなハリーの箒が壊れてしまったんだ…。
もし自分がシリウスならば、ハリーに箒をプレゼントしたい…そう思う。
「誰だか知ってるの?」
「心当たりがあるだけよ。」
「それでも良いから教えてくれる?」
「パッドフットって仲間内から呼ばれているわ。ハリーも名前だけなら知っているでしょう?あの地図を作った人の1人よ。…その人にハリーの話をしていたの。飛ぶのが大好きなハリーの箒が暴れ柳に壊されてしまったって。その人はそれをとても心配そうにしていたし、ハリーが飛ぶのを見た事があるみたいで上手いって褒めていたの。だからこそ贈りたかったんだと思う。でも名前を出しても知らない人からの物は…ね。ファンの1人として受け取ってもらえる様に名無しにしたのかもしれない。もし私の予想が外れてたとしてもファイアボルトは高価な箒よ。悪意で何百もガリオン金貨を出す人はいないと思うわ。」
レンはそれだけ言うと談話室を出て行こうとした。
まだ仲直りが出来た訳ではない…気不味い思いをハリーにさせたくはないのだ。
…あの宛名のない箒の送り主が想像通りシリウスだった場合、このブレスレットもきっとシリウスが贈ってくれたのかもしれない。
レンはそう思うと嬉しかった。