辺りの気配に神経を研ぎ澄まし、レンはゆっくりと談話室に戻れば、暖炉の火は消え真っ暗だった。
音をなるべく立てない様にベッドまで戻り、寝間着に着替えて布団に潜り込めば、レンは溜息を吐く。
「やっと戻ってきたの?」
そう小さな声がして少し驚けば、ハーマイオニーだった。
彼女はベッドを囲むカーテンを引いていた為、彼女が起きている事に気付かなかった。
「ダンブルドアとちょっとね…それよりもハーマイオニー、目が赤いわよ?何かあったの?」
ハーマイオニーの目は泣き腫らしたように赤かった。
それにハーマイオニーは「何でもないわ」と一言答えただけで、またベッドに戻って行ってしまった。

次の日、ベッドにハーマイオニーの姿はなく談話室へと降りていけば、なにやら雰囲気が違った。
「どうしたの?何かあった?」
「ファイアボルトがマクゴナガルに持っていかれたんだ。」
「ハーマイオニーが言ったんだ。シリウス・ブラックが贈ったんじゃないかってさ!!」
ハーマイオニーがまさか自分と同じ考えだとは思いもしなかった。
レン自身も確認した訳ではないが、あれはシリウスが贈ったもので間違いないと思っていたのだ。
ただ2人の違いは、シリウスという人物をどう捉えているか…。
ロンの話ではマクゴナガルはファイアボルトをバラバラにして調べると言ったそうだ。
それがロンにとっては最悪最大の破壊行為だと思っているらしく、それが怒りの元だった。