第25話
それからレンは、また1人の時間が多くなった。
寂しくなりハグリッドの所へ行こうと思えば、そこにはいつも先に来ている人物がいた。
「私…ハリーの為を思ってやった事なのよ…。」
扉をノックしようとすれば、中からハーマイオニーの泣いている様な声がした。
「今はちーと頭に血がのぼっちょるだけだ。ハリーやロンが友達より物を取る訳がなかろう?え?」
「そうだと良いんだけど…。」
「レンはどうした?俺はレンが小さい頃からよう知っちょる。ちょっぴり自分の気持ちを表に出す事、人と付き合う事が苦手な不器用な子だが優しい良い子だぞ?きっとハーマイオニーの力になってくれる。」
「うん、レンが良い人なのは良く判るわ。私はレンを親友だと思ってる。けど…」
「まさか、俺が言わんで欲しいって頼んだ事で気不味くなっちょるんじゃ、なかろうな?」
「違うわ。ハリーと喧嘩をしてしまって…私達とも気不味い関係になってるの。私とはやっと少しはお話出来る様になったけど…」
「レンが喧嘩?俺には信じられん。レンが喧嘩なんて…レンはお前さん達を大切に思っちょるぞ?!」
ハーマイオニーはゆっくりとレンが自分の母親と同じ様にシリウスが無実だと信じている事、「シリウスの無実を証明できれば…」と言っていて毎日帰りが遅い事…何か危ない事をしているんじゃないかと心配だとハグリッドに言っていた。
レンはなんだか、扉をノックするタイミングを失ってしまいそのままその場を後にした。

結局そのまま、家に帰った生徒が戻ってくるまでレンは1人で休暇を過ごしていた。
まるで、ホグワーツにくる前に戻った…そんな気分だった。
マグルの学校に通っていても誰にも心を開かず友達も作らず、必要最低限以外の言葉をあまり交わした記憶がない…そんな日々に。
だが、それも自分が招いた事…そう自分に言いきかせた。
「レン!逢いたかった。」
そう言いレンの姿を見るや否や、彼女を抱き締めたのはドラコだった。
昔から変わらないドラコの言動に、どこか心が癒されてしまう自分に苦笑してしまう。
「元気がないね。またあいつらがなんかしたのか?」
「いいえ。ハリー達は何もしていないわ。」
「レン、スリザリンに来いよ。僕からスネイプ先生や父上に話してあげるよ。」
ドラコの申し出にレンは小さく首を横に振った。
「気持ちだけ受け取っておくわ。私…グリフィンドールが好きなの…。」
小さく微笑みレンがそう言えば、ドラコはなんだか納得いかない様な表情だった。