第26話
そのまま1月が過ぎ2月になった。
スリザリンがレイブンクローをやぶったので、グリフィンドールは2位となり、クィディッチの練習もチームキャプテン、ウッドの提案で週5になり、木曜日はリーマスとパトローナスの特訓に追われているハリーはとても忙しい様子だった。
「ポッターは居ますか?」
マクゴナガルが片手にファイアボルトを持ちグリフィンドール寮の談話室に来たのは、次の試合が迫っているある日だった。
「今は居ません。魔法史の教室でルーピン先生に授業を教えてもらっています。」
ロンはマクゴナガルの顔色を窺いながらそう言うと、マクゴナガルは何か心当たりがあるのか納得した様に返事を返し、談話室を後にした。
すると談話室の中は突然爆弾が放たれたかの様に騒がしくなる。
そうマクゴナガルがファイアボルトを持って現れたのだ。
プロ選手が使う最高級の箒…優勝杯がかかっている今、そんなものを見たら皆が期待をしているのだろう。
ロンもいてもたってもいられない気持ちだったのか、そわそわしていたかと思うと笑みを隠し切れない表情で談話室を飛び出していった。
「そこ、訳が間違っているわよ。」
レンはこの騒がしさに自分の寝室へと戻ろうと歩いていけば、ハーマイオニーが机や椅子の上にレポートや教科書などを散乱させているのを見て声を掛ける。
ルーン文字の翻訳の宿題なのか、教科書を見てそれを書こうとしている指の先と、翻訳しなさいと出されている文章…
それを見て声を掛けたつもりなのだが、ハーマイオニーは予想以上に飛び上がり、慌てた様子で確認をし始める。
「本当だわ…」
ハーマイオニーも直ぐにそれに気が付いたのか、半ばうんざりした様な様子でそう呟くと溜息ひとつで作業を止めた。
「貴女ルーン文字が読めるの?」
「えぇ。クレスメントが代々伝えてきている書物の文字がルーン文字なの。」
レンがそう言うと、ハーマイオニーは瞳を輝かせ始める。
「いつか貴女のお家に遊びに行っても良い?是非その本を読ませてもらいたいわ。」
「別に構わないけれど…この事はあまり言わないでね。ルーン文字云々はあまり外に出てない事だから。」
「判ったわ。もし良かったら私の家にも遊びに来て頂戴ね。招待するわ。」
約束よとハーマイオニーは微笑んだ。
久し振りに彼女の笑みを見たような気がしたレンは釣られるように小さく微笑んだ。