「ハリー!どこで手に入れたんだい?」
「僕にも乗せてくれる?」
「もう乗ってみた、ハリー?」
突然の歓声と共に次々に沸き起こるそんな声にハリーがファイアボルトを返してもらえたのだとレンは思った。
10分程ファイアボルトはハリーの手を離れ、色々な人の手から手へと渡り、そんな様子に思わず笑みがこぼれる。
良かった…これでハリーは好きなクィディッチを楽しむ事が出来る。
レンはそう思うと、ハーマイオニーに一言告げてから寝室へと向かった。
それにしてもハーマイオニーはあれだけの授業をいったいどうやって受けているのだろうかと、寝室で一息吐いてからレンは思った。
机の上には少なくとも、マグル学、数占いのレポート…そしてそれ以外にも数々の教科書や参考書が散らばっていた。
同じ日の同じ時間に行われている授業に同時に参加する事は不可能にも近い。
だが、ハーマイオニーはそれを行っているのは確かなのだ…。
授業の時間割はマクゴナガルと共に考えたのだと以前にハーマイオニーが言っていた事を考えると、きっとその同じ時間に複数の場所に存在する方法をマクゴナガルが教えたのだろう…とレンは思った。
だが、あんなに大量の宿題に追われて…これが来年も続けば確実に彼女はパンクしてしまうだろう…
見ていて無理そうだと思えば、それとなく話をしてみよう…
すると突然寝室の扉が勢いよく開き、誰かが飛び込んでくる。
それに視線を向ければ、それはハーマイオニーだった。
先程まで机の上に散らばっていた本やレポートを自分のベッドの上に叩きつけるかの様に落とし、その様子を不思議そうに見ているレンに気付けばその腕の中に飛び込んで抱きつき声をあげて泣いた。
レンはいったい何が起こったのか判らなかった。