第27話
それから暫くした後の談話室はまるで優勝杯を手に入れたかの様なお祭り騒ぎだった。
レンはハーマイオニーの向かい側の席に座りながら適当に本を読んでいたが、ある寮生徒の話が聞こえそれに耳を澄ます。
あの吸魂鬼はドラコ達がハリーを脅かそうとやったものなのだという話が聞こえてレンは大きく溜息を吐いた。
「試合にも来なかったのかい?」
ふとそう声が聞こえ顔を上げれば其処に居たのはハリーだった。
「行きましたとも。それに私達が勝ってとっても嬉しいし、貴方はとても良くやったわ。でも私、これを月曜日までに読まないといけないの。」
少しキンキンとした声でハーマイオニーが答えれば、ハリーはレンの方を見る。
レンは同意を示す様に小さく頷けば、ハリーは2人の様子を少し見てから言葉を続けた。
「良いから、こっちへ来て何か食べると良いよ。」
「無理よ。後422ページも残っているの。」
少しヒステリック気味に帰ってくる声にハリーは戸惑っている様だった。
ハリー的にはロンとハーマイオニーがどうにか仲直りして欲しいと思っているのだろうとレンは思い声をかけようとしたが、それよりも早くハーマイオニーが言葉を続けた。
「それに、あの人が私に来て欲しくないでしょうよ。」
「スキャバーズが食われちゃっていなければなぁ。ハエ型ヌガーが貰えたのに。アイツこれが好物だった。」
ロンのその言葉にハーマイオニーはとうとう泣き出してしまい、分厚い本を脇に抱えてそのまま女子寮の方へと消えて行ってしまう。
「もう許してあげたら?」
「駄目だ。アイツがごめんねっていう態度なら良いよ。でもアイツの事だもの、自分が悪いって絶対認めないだろうよ。」
ハリーは静かに言えば、ロンはキッパリとそれを否定するのでレンは思わず溜息が漏れ、それをロンは気に入らない様に睨み付ける。