それに、もしもまだ食べておらず姿を消しただけならば、クルックシャンクスはまだスキャバーズを探しているかもしれない。
「レン、貴方もハリーに何とか言ってあげてよ。地図を使ってホグズミードに行くつもりなのよ!?」
あんな事があった後なのに!と寝室に入ってくるなりそう言うハーマイオニーにレンは飛び上がった。
そう地図があったのだ。もしかしたら地図が何か示してくれるかもしれない。
レンはそう思い一気に階段を駆け下りハリーを探した。
幸いハリーは寝室には戻っておらず、談話室の隅でロンと何かを話していた。
「あの、ハリー?」
レンが遠慮がちにそう声をかければ、ハリーは驚いたようにビクッと身が跳ねる。
「どうしたの?」
「あの…地図を貸して欲しいの。」
誰かに聞かれても問題がないように地図とだけ言えば、ハリーはそれがなにを示すのか判った様で、少しだけ困ったような表情を浮かべた。
「キミもマクゴナガルに言うつもり?!」
ロンは地図の事でハーマイオニーと言い合いでもしたのだろう、レンをひと睨みしそう言えば、レンは首を横に振った。
「そうじゃないの。気になる事があって…探したい人がいるの。魔力を知っていれば地図に頼らなくても良いのだけれど…生憎覚えてなくて…。」
「それじゃ…土曜日に僕、使いたいんだ…だから…その後でも良かったら…」
ハリーも少なからずレンがマクゴナガルに渡してしまうのではないかと思ったのかそう提案し、レンはそれで良いと少しだけ微笑み「有難う」とお礼を言えば寝室に戻った。
地図を見ればスキャバーズの名前が記されているかもしれない。
もし無かったらその時はその時で考えよう…。
今の自分が真実に近付ける手段がレンはこれしか思い付かなかった。