土曜の週末、レンは少し早めに起きて皆を見送っているとドラコはレンを見つけレンの方へとやってくる。
「襲われたと聞いたが…大丈夫か?どこか怪我は?」
「大丈夫よ。何処も怪我もしていないし。」
そのレンの言葉にドラコはホッと胸を撫で下ろすと辺りを気にしながら周りに聞こえないように呟きはじめる。
「父上の側ならキミがどういう人か判っているはずなのに襲うなんて気が知れたもんじゃない。父上が母上と話しているのを聞いたよ。我が君がこのまま消えてしまう筈がないってね。そんなの誰だって判ってる事じゃないか。なぜあの人の怒りを買うような事をアイツはしたんだ?」
ドラコも何やらご立腹の様子でレンに囁き続けると「父上にちゃんと報告しておいた。あの人が復活したらアイツはお仕置きされればいんだ。」と意地悪そうに笑んだ。
どうして死喰い人の人達は、レンがヴォルデモートに愛され、レンを傷つける者は必ず報いがあると思うのだろうか…。
ドラコは言いたい事を言い終えると満足そうな表情をし、最後には一緒にホグズミードへ行こうと誘い続けたが、レンはそれを「サインを誰からもらったら良いか判らなくて貰えてないの。」と断ると渋々仲間達と一緒にホグズミードへと出かけていった。
レンは大体知り合いが出かけていく後姿を見送るとそのままハグリッドの小屋へと足を向けた。
実は先日『土曜は留守になる。もしホグズミードに行かず用事もなければファングと遊んでやってくれ。』とハグリッドから手紙を受け取っていたのだ。
ハグリッドの小屋の扉を開けば、ファングは嬉しそうに飛び出してきて家の周りを走り回る。
そしてそれに満足すれば、何処からか手頃な枝を見つけてレンの前に置いて、輝いた瞳でレンを見つめる。
遊んでと全身でアピールするファングがとても可愛らしく、レンはそれに微笑し枝を投げてやれば、ファングは嬉しそうにそれを追いかけて行った。
それを何度か繰り返した時だった。ふと背後に気配を感じ振り返ればそこにはジョージの姿があった。
「ただいま。」
「お帰りなさい。随分早いのね。」
レンがそう言えばジョージは「んー」と唸って苦笑を浮かべた。