「俺に話してみる気はない?」
レンの顔を見て首を傾げると、レンは俯き少し沈黙が続いた。
「休暇の時は確かに喧嘩と言えばそれらしい状況だったわ。けど今はそんな感じじゃなくて…なんて言うか…そのまま気不味いだけっていうか。」
レンはどうやって表現すれば良いか判らない現状をそう言えば、ジョージはそんな様子がおかしかったのだろう笑い声をもらす。
ジョージの要望でレンはあの言い合いを三本の箒で聞いた話からジョージに話して聞かせた。
勿論レンがヴォルデモートの娘という事は口が裂けても言えなかった。
「レンは、ブラックが大量殺人鬼じゃないって信じたいんだ?」
「えぇ。母は命を賭けてまでもシリウスの無実を証明しようとした。それはダンブルドアも服従の呪文にかかってやった事じゃないって思っていてくれてるわ。2人の間には決して壊れぬ絆があるって言ってくれたの。…それに、あの談話室でシリウスと会った時、あの人の目は死喰い人の目とは違う。例えるなら何かを必死に守ろうとしている人の目だった。」
レンは、自分の考えをまとめる様にそう呟くと、ジョージはわしゃわしゃっとレンの髪を撫でて乱し、ニッと悪戯っぽく笑ってみせれば「それじゃ、俺も信じてみるよ。」となんて事ないと言いたげな声色で言い、レンを驚かせる。
思わず「この人何を言ってるんだ」と言いたげな表情を向ければ、ジョージはクックックッと楽しそうに笑っていた。
「人と同じ事ばかりしていてもつまらないし、たまには良いだろこういうのも。」
「でも、殺人鬼よ?」
「そうじゃないんだろ?」
「もしかしたら殺されちゃうかもしれないわよ?」
「俺は、レンが信じて欲しいなら信じるさ。例えそのレンが“例のあの人の娘”だろうとね。」
ジョージはレンの中で引っかかっている部分が何なのかが判っていたかの様に付け加えるように言えば、レンは驚いたままジョージの顔をジッと見つめてしまう。