「ルーピン先生の所よ。お茶をご馳走になってお喋りしていたの。」
その言葉に、な〜んだ。と残念そうな双子の姿を見てレンは小さく笑った。
双子はどんな冒険を期待していたのだろう。
ルーピン先生という言葉に反応をしたのは双子だけではなかった。
ロンとハリーは、3人で話していたのを止めて、レンの方を見ている。
レンはそれに少しだけ苦笑していれば、なにやら笑い声がし背中を押されてレンは3人の椅子の前へとよろける形で近付いた。
「ジョージ!」
レンはこんな事をするのはジョージだと思い、振り返りながら彼の名前を呼べば、自分は何もしていない、無実だ!と言いたげに両手を挙げていたが、その顔はニヤリと笑んでいた。
「もう…」
それに小さく溜息を吐けば、ロンは不思議そうにそのやり取りを見上げていた。
「ジョージとなんかあったの?」
「なんかあったって程ではないんだけれど…」
後ろからニヤニヤと笑んでいる双子の視線が痛いほど刺さるのを感じる。
自分が話した事はフレッドには話していないとしても、レンがハリー達と喧嘩をしているという事はフレッドも気付いていたのだろう…。
「レン、キミも此処に座れば?」
ハリーはその様子を見ながら少し苦笑を浮かべてそう声をかけるが、レンはそれに首を横に振り「迷惑かけたくないから。」そう言い寝室へと向かった。

寝室に戻り、自分のベッドに横たわりながらピーターの事を考えていた。
彼はいったい何処にいるんだろうか…。
「レン、起きてる?」
考え事をしていれば、閉めていたベッドのカーテンを少しだけ開けてハーマイオニーが中の様子を窺いながら入ってくるのを確認し、レンは身を起こし笑みを向けた。
「どうしたの?」
「こんな事、貴方に頼むべき事じゃないっていう事は判ってるのだけれど…私どうしても認めたくないの。」
ハーマイオニーはベッドの空いているスペースに腰をかければ、真剣な眼差しでレンを見つめながらそういえば、レンは少し首を傾げる。
「何の事?」
「実は…バックビークの事よ。裁判に敗訴したの…。マルフォイのお父さんが理事達を脅してそうさせたのよ。」
「何とかそれを取り消す事が出来ないかルシウスに頼んでみてくれないか…って事?」
レンがそういえば、ハーマイオニーは申し訳なさそうに頷いた。
「それは…プライドの高いルシウスの事だから、私が頼んでも無理だとは思うけれど…そうね、やるだけやってみるわ。」
レンがそう返事をすれば、ハーマイオニーは嬉しそうにレンを抱き締めお礼を言った。
「それにしても、ハグリッドはどうして私に秘密にしておきたいのかしら…。」
「三本の箒で話していた事を覚えている?…ほら、ハグリッドがレンに気付かなかったっていう…それが気になっているんだと思うわ、私。」
「なら機会があった時にそれとなく言ってみるわ。当の本人がそんな事気にしていないんだもの、ハグリッドには笑っていて欲しいものね。」
レンのその言葉にハーマイオニーは微笑み頷いてくれた。