「それだったら、処刑に立ち会う必要なんか全然なくなるかもしれないじゃないですか。ヒッポグリフは自由になるかもしれない!」
ロンは頑として言ったが、ファッジが答える前にその背後の扉を開けて、城の中から2人の魔法使いが現れた。
一人はよぼよぼで見ている目の前でしなび果てていくような大年寄りで、もう一人は真っ黒な細い口ひげを生やしたがっちりと大柄の魔法使いだ。
「マクネア…」
レンは小さくその名を口に出せば、マクネアと呼ばれる魔法使いはレンを見ると深々と頭を下げ、もう一人の魔法使いはその様子を少し首を傾げてみれば、レンを見るなり軽く頭を下げたので、レンはその魔法使いに向かって笑み会釈を返した。
マクネアは、ルシウス同様ヴォルデモートを崇拝する人物の一人で、ルシウスがレンに紹介した事がある人物だ。
マクネアは既に鎌を用意してあり、それがロンにとっては許せない事ではあったが、ロンが何かを言う前にレン達はその場を後にし、昼食をとる為に大広間へと向かった。
「あいつら見たか?斧まで用意して来てるんだぜ。どこが公正裁判だって言うんだ!」
「ロン、貴方のお父様、魔法省で働いているんでしょう?お父様の上司に向かってそんな事言えないわよ!」
ハーマイオニーはそういいながら、自分自身も相当参っているようだった。
「ハグリッドが今度は冷静になって、ちゃんと弁護しさせすれば、バックビークを処刑できるはずないじゃない」
ハーマイオニー自身が自分に言い聞かせるようにそう呟いたが、その言葉さえ信じられていない事が良くわかった。
今ならまだ間に合うだろうか…ルシウスならきっと…
レンがそう思う度にハリーはそれを敏感に感じ取っているのか、首を横に振った。

レンやハリーとロンの最後のテストは占い学で、ハーマイオニーはマグル学だった。
互いに教室まで向かえば、レン達が向かった教室へ続く螺旋階段には生徒達が腰掛けていた。
「1人1人試験するんだって。」
レン達を見上げてネビルは不安そうに教えてくれ、レン達はその場に腰掛けた。
ネビルの膝には未来の霧を晴らすの教科書が置かれ、水晶玉の頁が開かれている。