「そうね、そうだったわ。」
「それに私、知ってるわ。本当の彼のこと。」
「そうだったの…私はてっきり知らないものだと思ってたわ。」
「ここだけの話…私スネイプ先生に脱狼薬の作り方を今学年中教わっていたわ。毎月ね。合格点も頂いたし、薬をちゃんと飲んでいればただ変身してしまうだけ。動物もどきと変わりはしないわ。それに…」
「何の話をしてるんだ?」
丁度その時、ロンが談話室へと帰って来て、レン達に声を掛けたのでそこで話は中断された。
レンは自分の口からリーマスの事を誰かに伝えるつもりはなく、ハーマイオニーもそのつもりらしい。
「別に、大した話じゃないわ。試験はどうだったの?」
「それがさー、なんにも見えなかったから適当にでっちあげてきた。」
ロンは空いている場所にドカッと座れば、溜息交じりにそう言った。
すると窓の外に羽音が聞こえレンは窓を開ければ、すーっとヘドウィグが入ってくればロンの前に手紙を落とした。
手紙の差出人はハグリッドで宛先はハリー、ロン、ハーマイオニーらしい。
ロンはヘドウィグを撫でてやれば、ヘドウィグは満足そうにホーッと鳴いて帰っていく。
「ハグリッドからだ!きっと控訴裁判の結果を教えて来てくれたんだ。」
ロンはそう叫び手紙を開けば、手紙の文字は書いている時に書き手の震えが止まらなかったと判る程に文字が歪んでおり、判別するのに少し時間がかかる程だった。それからしても良い結果ではないだろう…。
『控訴に敗れた。日没に処刑だ。お前さん達に出来るこたぁなんにもねぇんだから、来るなよ。お前さん達に見せたくねぇ。』
その手紙を見てロンもハーマイオニーも愕然としていた。
こうなる事は判っていた事だ…ハリーの言葉に甘えず自分がルシウスの条件をのんでいたら…死なせたくはない…今からでもどうにか助ける方法はないのだろうか…?
「トレローニー先生が、今しがた僕に言ったんだ!」
ハリーは勢い良く談話室に入るとレン達を見つけてそう声を掛けたが、皆の表情を見て息を呑んだ。
「バックビークが負けた。ハグリッドが今これを送ってきたんだ…。」
ロンはそう言うと、ハリーにその手紙を手渡す。