第33話
4人は夕食を食べに降りたが、その後グリフィンドール塔へは戻らなかった。
ハリーは透明マントをローブの前に隠してずっと腕組して隠したままだった。
玄関ホールの隅にある誰もいない小部屋に4人はこっそりと隠れて誰もいなくなるのを静かに待っている。
「でもマントに4人は難しいんじゃないか?」
ロンが(今更だが)そう呟くように言えば、ハリーも小さく頷く。
「私、マントは要らないわ。3人でどうぞ。」
レンの台詞にハリーは、その理由が判ったのか小さく頷く。
「透明になる魔法でも使うつもりか?」
「今は警戒態勢が凄いから、それでも先生が通れば直ぐに見つかってしまうわ。現にルーピン先生に何度も捕まったもの。他に手段があるから大丈夫。」
レンのその言葉に、いつそんな事をしてたんだと3人は驚いている様子だった。
「シリウスが無実の証拠を探して歩いてたの。それだけよ。」
そう3人の表情を見てレンはそう呟き零し、さらに3人は驚いてみせる。
暫くそのまま聞き耳を立てて外の様子を窺えば、最後の2人組みと思われる人達が、バタンと音を立てて扉を閉める音がし、ハーマイオニーは小部屋から首を突き出してドアの辺りを見回した。
「OKよ。誰もいないわ…マントを着て。」
ロンとハリーとハーマイオニーは透明マントに包まり、ゆっくりと忍び足でそこから出て行く。
レンはそれを確認してから、犬に姿を変えて小部屋の外に出た。
レンには犬の姿になってもどういう訳か、相変わらず透明マントの中に居る3人の姿がうっすらと見えていた。
レンはそのままの姿でハリー達の後をついて行った。
勿論、この城の中を犬が歩き回っているのは不自然なので、人の気配には嫌でも慎重になる。
ハグリッドの小屋の近くまでくれば、近くのカボチャ畑にバックビークの姿を見つけ、レンはクーンと鼻を鳴らした。
するとハーマイオニーとロンは犬の存在に気付いてなかったのか、立ち止まりビクッと体が飛び跳ね、ハリーは気にする様子もなかったが、立ち止まってレンを見た。