「僕は先生を信じてた。それなのに、先生はずっとブラックの友達だったんだ!」
「それは違う。この12年間、私はシリウスの友ではなった。けれど今はそうだ…説明をさせてくれ。」
「駄目よ!」
「貴女もお偉い魔法省の人間と同じなのね。肩書きや周りが言う事を信じて、本人の話も碌に聞こうともしない、中身も自分の目で見ようともしない、差別を正当化して愚かで権力に目が眩んでる醜い大人達と一緒…がっかりしたわ。」
「レン、落ち着きなさい…友達にそんな事を言ってはいけないよ。」
「その子なんて友達じゃないわ。絶交したの!…ハリー、騙されてはいけないわ。この人はブラックが城に入る手引きをしたのよ。この人も貴方の死を願ってるんだわ…この人、狼人間なのよ!」
その言葉に痛いような沈黙が流れた。
リーマスは青褪めてはいるが、いつもの様に落ち着いている様子だった。
「いつものキミらしくないね、ハーマイオニー。残念ながら3問中1問しか合っていない。私はシリウスが城に入る手引きはしていないし、勿論ハリーの死を願ってなんかいない…だが、私が狼人間である事は否定しない。」
その言葉にロンは立ち上がろうと体を動かし移動すれば、痛みに小さく悲鳴を上げて床に座り込む。
リーマスはそれを心配そうにロンの方に行きかけたがロンが喘ぎながら言った。
「僕に近寄るな、狼男め!」
レンはその言葉に一気に血の気が引いた気がし、それと同時にレンの瞳が赤いものへと変わっていくのが判る。
…気が付けばフラフラしながら立ち上がり、「裏切り者の癖に僕に近寄るな!」とロンが叫ぶのも気にせず側まで行くと、ロンの横っ面を思いっきり平手打ちをしていた。
「最低!リーマスがハリーを殺そうと思ってるならとっくに殺せてるわ。何度だってハリーと2人っきりでいたじゃない。リーマスはそんな人じゃない!どれだけ優しくしてくれたかも無かった事にするなんて…!貴方は思い込んだらそれしか見ない癖を直すべきだわ!それとリーマスに謝って…!」
レンの悲痛な叫びにロンは驚き言葉を返せなかったが、リーマスは止めなさいとレンを止めるが、レンの瞳には堪えきれない涙が溢れ潤んでしまい、顔を背け俯いたまま首を横に振る。