「良いだろう…だが急いでくれ。私を監獄に送り込んだ原因の殺人を今こそ実行したい…。」
「正気じゃないよ3人とも。僕はもう沢山だ。」
ロンはそう言い立ち上がろうとしたが、リーマスは再び杖を構えてスキャバーズを指し口を開こうとするが、それよりも早くレンがロンを制止した。
「ロン…私と貴方は今まで友達だった。その情けでも良いから話を聞くだけ聞いて。その後ならお望み通り私は貴方達の前から消えるわ。それで満足しないなら殺人鬼を庇い続けていると私を吸魂鬼に引き渡したっていいし吸魂鬼のキスだって喜んで受ける。…ヴォルデモートと戦うって決意したその時からそれくらいの覚悟なんてとっくの昔から出来ているから…それがちょっと早まっただけだもの。どうするか決断した貴方を恨んだりしないし好きにしていいから…お願い。」
ロンはレンの言葉に少し考えれば判ったと小さく頷き、ハリーは歩き難そうなロンの側により、ロンを支えレンやシリウスを睨み続けている。
きっとレンがロンを襲うかも…そう思ったのかもしれないとレンは思えば少しだけ苦笑した。
「レンはどうしてそんなに必死になれるんだ?ペティグリューが死んだのを見届けた証人がいるんだ。通りにいた人達が大勢だ。」
ハリーはレンを見てそう言えば、レンは少しだけ微笑んでみせる。
「ハリー…貴方もそれと同じ状況を体験したはずよ?」
ハリーは意味が判らないといったように首を傾げれば、レンは話を続ける。
「皆、スキャバーズが死んだと思ったわ。シートに残った血痕とクルックシャンクスの毛を見て皆スキャバーズが食べられたと思った。…けれどスキャバーズは生きて其処にいる。スキャバーズをピーター・ペティグリュー、クルックシャンクスをシリウスに置き換えてみて?…スキャバーズ…もといペティグリューは12年前の事件と同じ手口を使って城から抜け出したの。」
「例え、そのペティグリューがスキャバーズだったとして、どうしてそんな事をする必要があったんだ?」
「ハリー、貴方は寝室のベッドの上で地図を見ていたんじゃないかしら。」
「うん、見てた。」
「ペティグリューはそれでハリーが地図を手に入れたのを知った。…さっきリーマスが教えてくれた通りなら、地図に自分の本当の名前が記されてしまう…だから地図に写らない場所に行きたかったのよ。」
「スキャバーズがそんな事、判ってるはずがないだろ?」
ロンは呆れたように言えば、レンは小さく笑った。