人間だと一緒に居られないリーマスの為に、皆が動物になって付き添い、そしてその影響もあって、リーマスは変身しても以前ほど危険ではなくなった…友がいる間、心は以前ほど狼ではなかったのだ。
そして皆は屋敷を抜け出して校庭やホグズミードの隅々まで調べて地図を作り上げ、名前を書き込んだ。
この時期のアクアには事情があって参加できなかったが、それでも一緒にいられる時は共に側にいてくれた。
屋敷を抜け出して、あわや、という事が何回もあったが、皆それを笑い話にしていたが、リーマスは時折ダンブルドアを裏切っているという罪悪感を感じていた…そしてそれは今も変わっていない…。
シリウスがアニメーガスという事を、ヴォルデモートから何か魔法を教わったのだと言い聞かせ、ずっとダンブルドアに言えなかった…言えば、若き頃の過ちも話さなければならなくなってしまう。
「ある意味スネイプ先生は正しかった…彼は私達と同期で、私が教職に就く事をとても反対していた。ダンブルドアに私は信用できないと、この1年間良い続けていた…スネイプはスネイプなりの理由があった。…それは、シリウスが仕掛けた悪戯でスネイプが危うく死に掛けたんだ。その悪戯には私も関わっていた。」
リーマスのその言葉にレンの手を掴む手に力が入り、レンは眉を顰め、もがき足でベッドを蹴る。
その人物が今ここにいるのだ…今、自分を捕らえている…誰か気付いてくれないか…
そう思っての行動だったが誰も気にかけもせずに話に集中しているようだった。
「当然の見せしめだったよ。こそこそ嗅ぎ回って我々のやろうとしている事を詮索して…我々を退学に追い込みたかったんだ。」
シリウスはせせら笑った。
「セブルスは…そうだね、キミとマルフォイの様に、私達と仲が良くなかった。特にセブルスはジェームズを嫌っていた…。そして、シリウスはそれをからかってやろうと思って『木の幹を長い棒でつつけば後を付けて穴に入れる。』と教え、それを実行した。だが、キミのお父さんがシリウスのやった事を聞くなり、自分自身の危険も顧みずにセブルスの後を追いかけて彼を引き戻した…。だがセブルスはトンネルの向こう端にいる私の姿を見てしまい、ダンブルドアは誰にも言ってはいけないと口止めをした…。」
「だから、スネイプは貴方が嫌いなんだ…スネイプは貴方もその悪巫山戯に関わっていたと思っていたから…。」
「その通り。」
スネイプはレンの手を掴んだまま透明マントを脱ぎ捨て、もう片方の手で杖をリーマスに向けて立っていた。
それを見るなりハーマイオニーは悲鳴を上げ、シリウスはサッと立ち上がり、ハリーはショックを受けた様に飛び上がった。