「暴れ柳の根元でこれを見つけましてね…彼女は高い魔力をお持ちの様だ。此処に入った我輩に気付き知らせようとしたので、拘束し声を奪わせてもらったよ。」
そう言いリーマスの方にレンを突き飛ばし、レンはごめんなさいと言おうとしたが、そこから声は出る事はなく、口だけが動く。
「ポッター、なかなかこのマントは役に立ったよ。感謝する。」
スネイプの表情は喜びを抑えきれない様で、興奮しているのだろう少し息切れもしていた。
「君の部屋に行ったよ、ルーピン。今夜、例の薬を飲むのを忘れたようだから、我輩がゴブレットに入れて持っていったが、それは真に幸運な事だった…我輩にとってはだがね。キミの机の上に地図があり、ここへ導く為の必要な事が全て解ったよ。」
「セブルス…。」
リーマスは何かを言いかけたが、スネイプは構わずにブラックを手引きしている証拠を手に入れたと嬉しそうに言った。
「ダンブルドアがどう思うか見物ですな…ダンブルドアは君が無害だと信じ切っていた…判るだろうね、ルーピン…飼いならされた人狼さん」
その言葉にレンの体が小さく震えた…リーマスをそんな風に言うなんて許せないと怒りが湧き上がるようだった。
「愚かな…学生時代の恨みで無実の者をまたアズカバンに送り返すというのかね?」
静かに言うリーマスを、バーンッ!という音と共に、スネイプの杖から、細い紐が蛇のように噴出し、リーマスの口、手首、足首に巻きついた。
リーマスはバランスを崩し床に倒れ、身動き取れぬまま怒りの唸り声を上げる。
スネイプはそのままシリウスを襲うと杖を突きつけようとしたが、それよりも早くレンは、2人の間に割り込んだ。
「退きたまえ。」
ジッとスネイプを睨み首を横に振るレンのその瞳はヴォルデモートのものと同じ様に変化していたが、スネイプはそれに動揺する仕草は微塵も見せなかった。
シリウスは、レンのマントからこっそりと杖を抜き取る。
「私の娘に手出しをしないで貰おうか。」
シリウスはそう言えば、スネイプは片手でレンを払い飛ばし、レンはその力に負けてよろける様に弾き飛ばされれば、ハーマイオニーが転ばぬようにレンを受け止めてくれレンは驚き瞳を丸くした。