「レン…その…ごめんなさい。」
ハーマイオニーは動揺した様にしながらもレンにそう呟き零し、レンは口を開くも声が出ない事を思い出せば小さく笑んで見せる。
「2度も捨てておいて娘とはよくも言えたものだ…。」
スネイプはそのまま杖先をシリウスの眉間に突きつけ低い声で言い放てば、シリウスは杖を隠し持ったまま立っている。
「捨てた覚えはない。…さぁ、やれるものならやってみるが良い。」
「我輩にきっかけさえくれれば、確実にしとめてやる。」
シリウスとスネイプが睨み合う様は、互いに激しい憎しみが浮かび上がっている。
「スネイプ先生…あの…この人達の言い分を聞いてあげても害はないのではありませんか?…もし誤解だったら…。」
ハーマイオニーは恐る恐るスネイプにそう言えば、スネイプは既に理性を失いかけているのか、怒鳴り散らした。
「黙れ、このバカ娘!判りもしない事に口を出すな!!」
その言葉にハーマイオニーは黙りこくった。
この人になにを言っても無駄だと思ったのか…それとも恐ろしかったのか…レンには判らない。
「復讐は蜜より甘い…お前を捕まえるのが我輩であったらとどんなに願った事か…。」
「お生憎だな。しかしだ、この子がその鼠を城まで連れて行くなら、それなら私は大人しくついて行くがね。」
シリウスはロンを顎で指しそういえば、スネイプはニヤリとした。
「城までかね?そんなに遠くに行く必要はないだろう。柳の木を出たら我輩が直ぐに吸魂鬼を呼べばそれで済む。彼らは喜びのあまりキミにキスをしてくれる事だろう…。」
シリウスはそれに血の気が引いたようだった。
「聞け…最後まで、私の言う事を聞け…鼠だ…鼠を見るんだ。」
だが、そんな言葉もスネイプは聞こうともしなかった。
レンはゆっくりとリーマスの元へ近寄りそこに膝を付けば、リーマスのところから杖を抜きとる。
するとリーマスは驚いた様な表情でレンを見つめるが、未だレンの瞳は元に戻ってはおらず、リーマスは止めるんだと首を横に振ったが、レンも同じ様に首を小さく横に振った。
「さぁ、来い。全員だ。」
レンはマントの中にリーマスの杖を隠して立ち上がった。