すると今度はリーマスの方に方向転換する。
「リーマス…キミは信じないだろうね?計画を変更したなら、シリウスはキミに話したはずだろう?」
「ピーター、私がスパイだと思ったら話さなかっただろうな。…シリウス、多分それで私に話してくれなかったのだろう?」
リーマスはピーターの言葉に応えれば、そのままピーターの頭越しにさりげなく言った。
「すまないリーマス。」
「気にするな。我が友パッドフット…その代わり、私がキミをスパイだと思い違いした事を許してくれるか?」
「勿論だとも。」
シリウスは、笑みを浮かべ、どちらとも袖を捲り上げ始めた。
「一緒にコイツを殺るか?」
「そうしよう。」
「やめてくれ…やめて…。ロン…私は良い友達…ペットだったろう?」
ピーターはロンに命乞いをしたが、ロンは思いっきり不快そうに睨んでいる。
「自分のベッドにお前を寝かせていたなんて!」
「優しい子だ…情け深いご主人様…殺させないでくれ…私はキミの鼠だった…良いペットだった。」
「人間の時より鼠の方が様になるなんていうのは、自慢にならない。」
シリウスは厳しく言い、今度はハーマイオニーのローブを掴む。
「優しいお嬢さん…賢いお嬢さん…貴女ならそんな事をさせないでしょう?助けて…。」
「やめなさい、ピーター!」
レンの言葉にピーターは悲鳴をあげて「アクア…」と呟き固まってしまい、シリウスとリーマスが驚いた様に瞳を僅かに丸くし一瞬場が静まる。
「穢れた手で、彼女に触る事は私が許さないわ…。聞いていたでしょう?護りたい者を護る為には手段を選ばないって言った言葉。判ったら離れて頂戴。それとも私の手に掛かりたいのならお望み通りにしてあげるわ。」
ハーマイオニーが脅えたようにローブを引っ張り返していたが、尚もしがみ付くピーターにレンは厳しく言い放つととめどなく震えながら跪きハリーに向かってゆっくりと顔をあげた。
「ハリー…ハリー…キミはお父さんに生き写しだ…そっくりだ。」
「ハリーに話しかけるとはどういう神経だ!ハリーに顔向けが出来るのか?!この子の前で、ジェームズの事を話すなんてどの面下げて出来るんだ!」
ピーターの行動にシリウスは大声で叫んだが、ピーターは大量のマグルの命を引き換えにしても自分の命を護った男だ、それどころではない。