「ハリーの家が崩れた後、私を助けたのは誰だか知ってる?」
「知らない。私は、その時はシリウスから逃げていたんだ…お嬢さんが生きているって知ったのは、お嬢さんがダンブルドアに連れられてウィーズリー家にきた時が初めてだったんだ。」
レンのスカートにしがみつく様にし、レンの問いにひとつひとつものすごく震えながら答えてくれたピーター。
お願い、助けて…そう涙を流し怯える彼に普段なら可哀想と思う心があっただろう…だが、レンの心は酷く静かで何も感じられなかった。
「お嬢さんは生きてたんだ、それならアクアは許してくれた筈だ…お願いだ、お嬢さん…お嬢さんの言葉だったらあの2人は聞いてくれる、私を助けておくれ…情けを、かけておくれ…そしたら私はお嬢さんの為に何でもしよう…。」
「レンから離れろ、ピーター!アクアは気高い女性だ。彼女は敵となる事を選んだお前を決して許したりしない。」
リーマスは冷たくそう言い放てば、レンに退く様にと促し、レンはピーターから離れた。
「お前は気付くべきだったな。ヴォルデモートがお前を殺らなければ、我々がお前を殺すと…ピーター、さらばだ。」
ハーマイオニーは壁の方を向き両手で顔を覆った。
「やめて!殺しては駄目だ!」
ハリーは駆け出してピーターとの間に入り杖に向き合ったが、リーマスもシリウスもショックを隠せない様子だ。
「ハリー、このクズの所為でキミはご両親を亡くしたんだぞ?」
「判ってるよ。でもコイツを城まで連れて行って全てを話そう…それからアズカバン送りにされれば良い。」
ハリーのその言葉にピーターは息を飲み両腕でハリーの肘を抱いた。
「有難う…キミはこんな私に…有難う。」
「放せ。お前の為に止めたんじゃない。僕の父さんは親友がお前みたいな者の為に殺人者になるのを望まないと思った。僕の父さんならきっとそう思うだろうし、僕自身も親友が僕の為に殺人者になるのは嫌だ。」
誰1人動かなかった…そしてリーマスとシリウスは互いに顔を見合わせていれば、同時に杖を下ろす。
「ハリー…よく考えてくれ。コイツがした事を…。」