それを確認するとリーマスはロンに手を差し出して立たせ、ロンは恐る恐る脚に体重を掛けたが、顔を顰める程の痛みは襲ってこないようだ。
「スネイプ先生はどうしますか?」
「こっちは別に悪い所はないだろう。キミ達がちょっと…過激にやりすぎただけだ。まぁこのままが一番だろう。」
リーマスはそこまで言えば「モビリコーパス」と唱える。
するとスネイプの体は手首、首、膝に見えない糸が取り付けられた操り人形のように動き立ち上がった。
だが頭部はまだ、ぐらぐらと座り心地が悪そうに垂れ下がったままだ。
リーマスは透明マントを拾い上げれば、それを畳んでポケットにしまう。
「誰か2人、コイツと繋がっておかないと。」
シリウスは足の先でピーターを小突きながら言えば、リーマスとロンが名乗り出る。
シリウスは空中から重い手錠を取り出せば片手をリーマス、もう片手をロンと繋いだ。
一連の動作を終えれば、クルックシャンクスがひらりとベッドから飛び降り、先頭に立って部屋を出て行き、そのシッポが誇らしげにキリッと上がっていて、どこか愛らしいとレンは思った。
クルックシャンクスに続いて、リーマス、ピーター、ロンが繋がれたまま続いて階段を下りていく。
シリウスはレンに杖を返し、スネイプから杖を奪うと彼の杖でスネイプを宙吊りにし、不気味に漂うスネイプの爪先が、階段を下りる度に階段にぶつかっている。
レンはその後に続いてその様子を少しだけ笑ってしまった。
「もう少し優しく扱ってあげたら?」
「これでも十分優しいさ。」
そう言うシリウスがどこかおかしくてレンは彼の隣を歩いてクスクスと笑った。
「ねぇ、シリウス?」
「ん?」
「ハリーが信じてくれて良かったわね。」
そう心から思っているのが判るようにレンは笑んでおり、シリウスもそれに応えるように笑んでみせた。