「レン、よく話してくれた。隠さず話してくれた事、ワシは嬉しい。が、1つ疑問な所がある。キミの手はどうしたのかね?…永久粘着魔法がかけられた様に離れず、ワシにもどうする事も出来なんだ。」
ファッジやフリットウィック先生、そしてスネイプもその手を離させる事が出来なかったと言う。
ダンブルドアに、レンを連れ戻して欲しいとファッジから頼まれ、ダンブルドアは此処に来たらしい。
レンはそう言われて自然と手を離せば、直ぐに手は離れ、レンは小さく首を傾げればダンブルドアの瞳はキラキラ輝いた。
「よく判りません。シリウスを死なせたくなかったんです。こんな私でも盾ぐらいにはなれるんじゃないかって私の身で隠せるだけ隠したのは覚えてますけど…。」
レンの言葉にダンブルドアは笑みを浮かべ、シリウスは驚いて見せた。
「ダンブルドア先生…お願いです。シリウスを殺さないで…シリウスは…シリウスは…ハリーにとっても私にとっても大切な家族なの。」
「大丈夫じゃよ。落ち着きなさい…ワシは無実の者を死なせたりはせぬ。最善の努力をすると約束しよう…その代わりに、お願い事を聞いてはくれぬかの?」
レンは小さく首を傾げる。
「ハリー達と仲直りする事、そしてその傷の手当てをさせて欲しい事…前にも言うたがの、ワシにとってレンは大切な友じゃ、孫の様に若いが頼もしい。」
「本当にシリウスは…」
「ワシがレンに言うた事を違えた事があったかの?」
レンは勢いよく首を横に振れば、ダンブルドアは楽しそうに笑う。
「シリウス…本当に自分は友を裏切ってはおらぬと、自分の命をかけてお主を守ろうと絶大なる信頼を自分に向けてくれる娘を裏切らぬと誓えるか?」
その言葉にシリウスは真直ぐにダンブルドアの瞳を見つめ「この命と誇りにかけて誓える」と大きく頷いた。
「良かろう。…先程ワシに聞かせてくれた言葉を信じようぞ。さぁ、レン。ワシと共に行く事にしよう。」
ダンブルドアは担架を1つ用意すれば、そこにレンを乗せ、担架が宙を浮く。
レンは「でも…」と不安げに言い、再度シリウスを見れば其方に向かって手を伸ばすと、シリウスはその手を軽く握り「大丈夫だ。行きなさい」と微笑めば、繋いだ手を離した。
「それじゃ…また、ね?」
レンはそう答えれば、運ばれるがまま部屋を後にした。