レンも家に帰ろうとしたが、アーサーとモリーがもう少しというので、アーサーとモリーと共にバーの方へと向かい、レンはノンアルコールの飲み物をご馳走になりながら、2人の話を聞いている。
「それにしてもシリウス・ブラックが脱獄とは…ファッジもどうかしてる!」
レンが少しボーっとしながら話を聞いていると、アーサーが熱くなりながらそう言うのに、モリーはただ静かに話を聞いている。
「ハリーに教えないなんてバカな話があるか!ハリーには知る権利がある!ファッジに何度もそう言ったんだが…」
「大臣は許可なさらなかったでしょう?あの人はそういう人だもの」
レンがそう言うと、アーサーは大きく頷いた。
「ハリーを子供扱いしてるんだ。ハリーは13だぞ?それに…」
「アーサー、本当の事を言ったら、あの子は怖がるだけです」
モリーは激しく言い返す。
「それにあなたは、ハリーがそれを引き摺ったまま学校に戻る方がいいって、本気でそう仰るの?」
とんでもないわ!と非難する様な瞳だった。
「あの子に惨めな思いをさせたい訳じゃない。私はあの子に自分自身で警戒させたいだけなんだ。ハリーやロンがどんな子か、母さんも知っているだろう?今学期のハリーはそんな事をしちゃいかんのだ!ハリーがダーズリー家から逃げ出したあの夜、あの子の身に何か起こっていたかもしれないと思うと…ナイト・バスがハリーを拾ってくれてなかったら…賭けてもいい。ハリーは魔法省に発見される前に死んでいた!」
「でもあの子は死んでいませんわ、無事なのよ。だからわざわざ何も…」
「モリー母さん。シリウス・ブラックは狂人なんだと皆が言う。しかしアズカバンから脱獄する才覚があった。しかも不可能といわれていた脱獄だ。もう三週間も経つのに誰一人ブラックの足跡さえ見ていない。ただ一つだけはっきりしているのは、奴の狙いが…」
「でもホグワーツに居れば絶対安全ですわ。でも誰もはっきり判らないじゃありませんか。ブラックがハリーを狙ってるなんて…」
モリーはそう言うと、レンは小さく息を吐き、モリーの言葉を続ける。