「親戚が眠る場所、私知らないの。伯父も母の事は知らん顔だったし、私は小さかったから何も出来なくて…。ケンタウルス達、森の皆が親愛の証にって、母の大好きだったこの場所にお墓を作ってくれたのよ。母の秘密の場所だったみたい。」
シリウスとリーマスはレンの言葉を聞いてから墓の場所まで歩いていき、その場に座った。
綺麗に石で作られた墓には文字が刻まれ、それを愛しそうに撫でている。
「けど…そこに母は居ないの。」
レンは2人の後ろまで歩いてくれば、レンはそう声をかける。
「「居ない?」」
2人は声を合わせてそう言い、レンは小さく頷く。
「母の遺体が無いの。見つかってない。」
「どういう事だ?」
「よく判らないわ。…戻ってきたのは杖と私だけだったってケンタウルスが教えてくれたわ。」
雨風に晒されてきていたはずのその杖は、何処も痛んではおらず、ついこの間まで持ち主が使っていた様なままの状態でだった。
見知らぬ人がそこにお参りにきたことに警戒したのだろう、20cmもない大きさの生物が数体姿を現し、その姿樹皮の様なのっぺりした奇妙な顔だが瞳は丸く輝いていて、頭には葉っぱが2枚、節の目立つ腕や足をし、両手に小枝の様な指をした姿…ボウトラックルだ。
一般的に茶色な姿を小枝と見間違えるが、ここにいる子はまるで植物の一種の様な緑色をしていた。
「その人達は大丈夫よ。」
レンはシリウスの隣にしゃがみそう言うとボウトラックル達はレンを見つめ、そして差し出した手に1匹のボウトラックルが飛び乗り、レンはそれに微笑んだ。
「ずいぶん懐いてるんだね。」
「ホグワーツに行く前は日参してたから…。ね、ピックル。」
「ピックル?」
「名前よ。その後調子はどう?家族は元気にしてる?」
レンのその言葉にピックルと呼ばれたボウトラックルはコクコクと頷いてくれる。
「ピックル。この人達はこの母のとっても大切な人達なの。それにこの人は母を1番愛してくれてる人よ。私、この人にアレをあげたいんだけど、許してくれる?」
ピックルはジーッとシリウスの方を見つめ、そして暫くしてからレンを見つめる。
そして手から降りれば他のボウトラックル達と何やら会議をしている様で、その光景にシリウスは不思議そうに首を傾げた。