『それにシリウス…貴方は私の所為で無実の罪をきせられる事になってしまった…。
私が、もっとまともだったら…貴方を…ジェームズ達を守れたのに…。
…ごめんなさい、シリウス…貴方には一生許してもらえないわよね…憎んでいるわよね…。
だからこそ例え僅かであろうとも可能性があるののなら、それに縋りたい。助ける為にならなんだってしてみせる。
もし約束を守ってくれシリウスの無罪が証明され、親友の誰かがこれを読んだ時…先にジェームズ達の許へ行く事を許して欲しい…。
貴方達は私達の分まで長生きし幸せを手に入れてね…ハリーを産んで幸せだったジェームズ達の様に…。
それとシリウスを頼んだわ。ほっとくと危なっかしいんだもの。
シリウス…ごめんね?今まで辛い思いを沢山させてしまって…。
なかなか素直になれなかったのに今まで有難う…それとごめんなさい。
もし約束が守られず、これをもし誰かが読んだ時、その時もまだ彼、シリウス・ブラックが、同じ親友のジェームズ・ポッター、リリー・ポッターを裏切り多くの人を殺した疑いが晴れていなかったら…どうか、彼を信じ、私の代わりに無実を証明してあげてください。
彼は友を裏切るなら自らの死を選ぶ人です。
闇の帝王にへこへこと従い人を殺める間抜けで腑抜けの意気地無しな人ではない。
多くのマグルや魔法使いを巻き込み殺すような魔法を使う最低な人間ではない。
それに何より、彼は純血至上主義を憎んでいるのは誰もが知っている事実です!
今もまだ私の所為で彼は苦しみ続けているのです…お願い…彼を助けて。自由にしてあげて…。』

そう綴られた文字にシリウスもリーマスも目が真っ赤で潤んでいた。
約束が守られず無念のまま死に、その体も帰って来れず、独りで眠り続けている親友の最後の言葉…2人は何も言葉が出なかった。
静かにポタッと日記に涙がこぼれていく。
「お前の所為だと思い憎んだ事など…未だ嘗て一度もない…アクア…」
シリウスの消えそうなほど小さな声がポツリと零された。
「シリウス…これは…。」
リーマスが自分の溢れた涙を拭いながら開いているページをジッと見つめた。
その異変に気付いたらしくシリウスは、そのページを撫でたり摘んだり杖で叩いてみたりしてみたが何も変わらない。