「うわぁっ!」
その部屋に居た少年は、ベッドの下に何か物を隠している時だったが、犬が中に入ってきた事で思わず声をあげてしまい、その後に慌てて辺りの様子を窺っていた。
その犬がその少年のベッドの上に銜えていた包みをゆっくりと置くと、少年は不思議そうにその犬を眺めた。
犬は気配を窺い窓の外から見えぬ位置に立つと、ゆっくりと人間の形になっていく。
輝くプラチナブロンドをシルバーの髪留めで纏め、綺麗に整ったその顔に女性らしい体型、そして深いブルーの瞳。
少年はその姿を見るとほっとしたように息を吐いた。
「吃驚させないでくれよ…レン」
「ふふ。お誕生日おめでとう、ハリー」
そう、レンはこっそりと犬に変身しハリーにプレゼントを渡しに来たのだ。
2人とも他の家の人達を起こさないように小声で話していたが、ハリーの表情は明るかった。
「開けてもいいかい?」
「勿論」
ハリーは返事を待ってから包みを開けると、そこにはクィディッチのグラウンドの模型が姿を現した。
レンが杖で軽く叩くと、選手入場口から小さな選手達が入場してきてそのグラウンドでクィディッチの試合を始め始めた。
「凄いよ!ありがとう!」
「どう致しまして。ダーズリー家での生活はどう?」
「見ての通りだよ。ロンがさ夏休み始まってすぐに電話をくれたんだ。けど失敗しちゃって大変だった。ハーマイオニーは電話をして来ないし…それから誰も連絡をくれないから少し寂しかった」