「レンもホグズミードに行けないのかい?」
ロンが気遣わしげにレンにそう声を掛けたので、レンは少し驚いた。
リーマスの具合が心配で話を聞いていなかったのだ。
「なに?」
「ホグズミード!」
「あー…すっかり忘れていたわ。」
レンがそう呟くと、3人がとても驚いたような信じられないといった表情をしてた。
あれは保護者のような人にサインを貰わないとホグズミード行きを許可してもらえない。
レンは誰にサインを貰えば良いのか判らなかったのだ。
リーマスに貰おうとも考えた…だが…自分がリーマス保護者のような人だと思っては迷惑にならないか、それが心配でなにも言えなかったのだ。
レンは心の中で「ヴォルデモートに『ホグズミードに行きたいんです、サインを下さい』なんてねだりに行ったらどうなるんだろう」と少し想像したらなんだか楽しかった。
「あの人が居るじゃない、お手紙の人よ!今からでもお手紙を出してサインして貰えば良いんだわ。」
ハーマイオニーはそう言うと、レンは少しだけ微笑んでみせる。
「迷惑にならないか…心配なの。大丈夫。人混みは苦手だし行っても行かなくてもあまり変らないわ。後で土産話でも聞かせて頂戴ね」
「なら2人とも、フレッドとジョージに聞けよ。あの2人なら、城から抜け出す秘密の道を全部しってるさ!」
「ロンッ!ブラックが捕まっていないのに、ハリーは学校からこっそり抜け出すべきじゃないわ!」
「うん、僕が許可してくださいってお願いしたら、マクゴナガル先生はそう仰るだろうな」
ハーマイオニーの言葉にハリーは残念そうに呟いた。
「だけど、僕達がハリーと一緒に居れば、ブラックはまさか…」
「まぁ、ロンッ!バカなこと言わないで!ブラックは雑踏のど真ん中であんなに大勢を殺したのよ。私達がハリーの側に居ればブラックが尻込みすると本気で思っているの?」
レンはロンの方を見て、まったく同感だと思った。
シリウスがハリーを殺そうとは思っているとは思っていないが、大量殺人鬼がハリーを狙ってるとして、誰かが側にいるからといって襲わない…なんて事はありえないと思った。
側にいる相手が、ダンブルドアだったら話は別だが…。