昼下がりにもなると、車窓から見える風景が霞むほどの大雨が降りだし、レンはそれを眺めていたが、突然にドアが開く音がしてレンはそちらを見た。
ドラコとその腰巾着のクラッブとゴイルだ。
「おや、誰かと思えば…ポッティのいかれポンチとウィーゼルのコソコソ君じゃないか!」
クラッブとゴイルが低い声で笑い、ドラコは満足したように言葉を続ける。
「ウィーズリー、キミの父親がこの夏やっと小金を手にしたって聞いたよ。母親がショックで死ななかったかい?」
「ドラコ…早速のご挨拶ね」
ロンが立ち上がり、クルックシャンクスの篭を床に叩き落すと同時にレンが声をかける。
レンがいたことにドラコは苦笑したが、その奥にいた人物を立ち上がったハリー越しに見てると眉を顰める。
「ソイツは誰だ?」
「新しい先生だ」
ハリーはそう言うと、ドラコは目を細め、「行くぞ」とクラッブとゴイルに声を掛けた。
「レン、今はそうしていても構わないけど…いずれ僕らの側に帰って来る時が来る。忘れたのかい?自分の両親の事を。…魔法省が何をしたか…君も知らない部分がまだあるんだ」
ドラコはレンを真直ぐに見ては真面目な表情でそう言い、口元をニヤリと上げる。
レンはそれに少しだけ眉を顰める。
「私の知らない部分…?」
「レンはお前たちの側につくことなんて絶対にない!」
ハリーがキッパリと言いのけると、ドラコは「フンッ」と鼻で笑い、その場を後にする。
「レン、キミは変わった」
「昔のキミの方がとても魅力的だった」
クラッブとゴイルはそう言うと、ドラコの後を追いその場から姿を消した。