「さーて、いっちばん最初にやるこたぁ、教科書を開くこった」
「どうやって?」
ハグリッドの言葉に、ドラコが冷たく気取った声で言うと、ハグリッドが「あ?」と一瞬止まっていたので、レンは小さく息を吐くとハグリッドの続きを口にする。
「撫でれば良いのよ」
レンはベルトであらかじめ縛っておいた本を優しく撫でると、本はブルッと震えて大人しくなり、レンはそのまま本を開く。
「これで良いのよね、先生?」
レンが明るい声で言えば、少し落ち込んでいたハグリッドは気持ちを取り直し「あぁ、そうだ」と大きな声で答え「魔法生物を連れてくる。まっとれよ」と何処かへと消えていってしまった。
「まったく、この学校はどうなってるんだろうねぇ。あのウドの大木が教えるなんて…父上に申し上げたら卒倒なさるだろうなぁ」
「黙れ、マルフォイ」
ハリーは少し不機嫌そうにドラコに言うと、ドラコはニヤリと笑いハリーの後方を指差す。
「ほらポッター、気を付けないとお前の直ぐ後ろに吸魂鬼がくるぞ!」
レンはそう言うドラコの脇腹を肘で小突くと、ドラコはハリーを睨みつけながら舌打ちし、レンの腰を抱く事で静かになった。
ラベンダー・フラウンの甲高い声に、彼女が指差す方を皆が見ると、そこには、胴体と後ろ足、シッポは馬で、前足と羽、頭部は巨大な鳥の形をした生物が十数頭早足でこちらに向かってきて、ハグリッドに首輪と鎖を付けられていた。
「ヒッポグリフだ!美しかろう?」
レンは小さく頷いた。
見た目はとても美しいというような外見ではないが、ヒッポグリフの輝く毛並みが、羽から毛へと滑らかに変っている姿はとても綺麗だった。
「まず、コイツラについて知らなきゃなんねぇ事がある。ヒッポグリフはとても誇り高い生き物でな、直ぐに怒る。絶対に侮辱しちゃなんねぇ。それがお前さん達の最後の仕業になるかもしんねぇからな」
その言葉に皆息を呑んだが、すぐ側にいるドラコ達の3人は何も聞いてはいない。