「必ずヒッポグリフの方が先に動くのを待つんだぞ?それが礼儀ってモンだ。そうしたら側まで歩いていきお辞儀をする。そんで待つんだ。お辞儀が返ってきたら触っても良いぞっつー合図だ。返ってこなかった時は…素早く離れろ。コイツの鉤爪は痛いからな」
ハグリッドがそう言うのでレンはヒッポグリフの鉤爪を見る。
すると15〜6cmはありそうな鋭い物で「痛い」のレベルな殺傷力では無いのではないだろうかと思ってしまう。
「誰が一番乗りだ?」
「僕がやるよ」
ハグリッドの問いかけにハリーは名乗りを出ると、柵を越えハグリッドの傍まで行くとそこで待たされ、ハグリッドは灰色のヒッポグリフの鎖と首輪を解き、ハリーとヒッポグリフが見詰め合う。
「落ち着け…目を逸らすな。」
ハグリッドはハリーに指示を出し、ハリーはそれに従う。
レンから少し離れ、話していたドラコもレンの側に戻ってくると、また腰に腕を回しその様子を目を細めて眺めている。
ハリーはゆっくりとお辞儀をすれば、ヒッポグリフはそれを暫く眺めてから、前足を屈めてお辞儀を返してくれた。
「やったぞハリー!よくやった!嘴を撫でてやれ」
ハグリッドは嬉しそうにそう言い、ハリーはニッコリと微笑み、ヒッポグリフの嘴を優しく撫でた。
鋭く鷲に似た目つきだった瞳は気持ち良さそうにトロリとした瞳を見せてくれる。
レンもドラコ達以外の皆も盛大な拍手を送り、ハグリッドはその拍手に気分を良くしたのか、ハリーを灰色のヒッポグリフの背に乗せると、ヒッポグリフの尻を叩き、彼は大空へと飛びだって行った。
ドラコ達は酷くガッカリした様子で、レンは小さく溜息を吐いた。
「僕にだってあれくらい簡単に出来るさ」
レンに向かってそういってみせると、レンは曖昧に微笑んだ。