「レン、さっきはどうしたの?」
ハリーは心配そうにレンをみてそう聞けば、レンは苦笑し、バックビークに怪我をさせられたドラコと一緒に医務室に行った時の事をハリー達に話した。
その後からずっと意味もなく憎しみの篭ったような瞳で睨み続けられていて多分それで苛々してしまったのだと、伝えると3人はムスッとしていた。
彼らもパンジーの行動が気に入らないらしく、そんなの気にするな!と元気付けてくれた。
「やぁ、みんな」
皆、リーマスが到着するまでの間、教科書と羽ペンを机の上に出し、お喋りしていると、リーマスが教室に入ってきて皆にそう声をかける。
「教科書は鞄に戻してもらおうかな。今日は実地練習をする事にしよう。杖だけあれば良いよ。」
レンはすぐさま教科書などをしまうと、ちゃんと杖を持っている事を確認した。
「よし、それじゃ、私についておいで」
レンは席を立つとハリー達と共に先頭の方を歩いていく。
リーマスは何処に行こうとしているのか、誰も居ない廊下を通り、角を曲がる。
すると其処にはポルターガイストのピーブズが、空中で逆さまになり手近の鍵の穴にガムを詰め込んでいた。
リーマスは気にせずに近付いていけば、それに気付いたピーブズはくるりと丸くなった爪先をゴニョゴニョと動かし、歌を歌い始めた。
「ルーニ、ルーピ、ルーピン。バーカ、マヌケ、ルーピン…」
ピーブズは何時でも無礼で手に負えない悪だったが、先生方には大抵一目置いていた。
リーマスはどんな反応をするのだろうと、生徒達が見守っている様だった。
「ピーブズ、私なら鍵穴からガムを剥がしておくけどね。フィルチさんが箒を取りに入れなくなるじゃないか。」
リーマスは何時もの微笑を浮かべたまま朗らかに言うと生徒達は驚いている様子で、ピーブズはベーッと舌を突き出す。
「この簡単な呪文は役に立つよ。よく見ておきなさい」