レンは心の中で「頑張れ」とネビルに声援を送る。
「よーし、ネビル。一つずついこうか。キミが世界で一番怖いのはなんだい?」
ネビルの唇が動いたが声が出てこない。
リーマスは「ごめん、聞こえなかった。もう一度言ってもらえるかな?」と明るい声で優しく言えば、ネビルはもう一度「スネイプ先生」と囁いた。
殆どの生徒が笑った様だったし、ネビル自身も申し訳なさそうにニヤッとしてしまっていたが、リーマスは真面目な顔をしていた。
「スネイプ先生か…うん、皆怖いよね……ネビル、キミはお祖母さんと暮らしているね?」
「はい。けどお祖母ちゃんに変身されるのも嫌です」
「いやいや、そういう意味じゃなくてね」
リーマスが今度は微笑んでいる。
きっと何か面白い事でも思いついたのだろうか…?
「お祖母さんは、いつもどんな服を着ていらっしゃるのか教えてくれないかな?」
「えっと…いつも同じ帽子…高くて天辺にハゲタカの剥製がついてるの。それに、大抵緑色の長いドレス。…それと…時々狐の毛皮の襟巻きをしてるよ」
ネビルはきょとんとしながらそう答えると「ハンドバックは?」とリーマスは促す。
「おっきな赤いやつ」
「よし。それじゃ、ネビル。その服装をはっきり思い浮かべる事が出来るかな?心の目で見えるかな?」
「はい」
「ネビル、ボガートがウワーッっと出てくるね。そしてキミを見る。そうするとスネイプ先生の姿に変身する筈だ。そうしたら、キミは杖をあげて…こうだよ?…そして叫ぶんだ。『リディクラス、ばかばかしい』…そして君のお祖母さんの服装に精神を集中させる。…全て上手くいけば、ボガート・スネイプ先生は天辺にハゲタカの帽子を被って、緑のドレスを着て赤いハンドバックを持った姿になってしまう。」
レンは思わず吹き出してしまった。