「だってさ、3年の中でハリーだけ置いていけないよ。」
「私も行かないわ。」
ハーマイオニーは何かを言いたそうに口を開いたが、膝の上にクルックシャンクスが飛び乗り、何も言わずにクルックシャンクスを撫でるも、クルックシャンクスの口には大きな蜘蛛の死骸が咥えられていてロンが顔を顰めた。
「それを僕達の前で食べるつもりか?」
「クルックシャンクス、良い子ね…一人で捕まえたの?」
そんなロンの嘆きも聞かず、ハーマイオニーは偉いわ。とクルックシャンクスを褒めていた。
クルックシャンクスはゆっくりと蜘蛛を食べながら瞳はジッとロンを見つめている。
まるで彼の隙を狙っているかの様に…。
「ソイツをこっちに寄越すなよ。スキャバーズが僕の鞄で寝てるんだ。」
スキャバーズとはロンのペットの鼠で、クルックシャンクスはずっとそれを狙っている。
ハリーが羊皮紙を取り出し星座図に取り掛かると、ロンは「僕のを写して良いよ」と自分の終わった物をハリーに渡したその時だった。
クルックシャンクスは、その瞬間にロンの鞄へと飛び4本の足の爪の全部を鞄に深々と食い込ませている。
「おいっ!放せこの野郎!!」
ロンは鞄を掴んだが、クルックシャンクスは退く様子も見せず、シャーッと唸り鞄を引き裂き梃子でも離れない。
ほんの隙間からスキャバーズは命からがら逃げ出すのをレンは見ると、その動きにクルックシャンクスも気付いたのか素早くスキャバーズを追いかける。
「誰かその猫を捕まえろ!!」
ロンは怒鳴ったが捕まえようとする人達の脚を潜り抜けていく。
ジョージも捕まえようと手を伸ばしたが、その手をすり抜け、スキャバーズが隠れた整理棚前に来ると、その下に一生懸命手を伸ばしてスキャバーズを捕まえようとしていた。
ロンもその場に来ると同じように手を伸ばしやっとの事でスキャバーズの尻尾を掴み救出したのだった。