「先生が学生の時はどんな子供だったのですか?」
レンがそんな質問をするとは思わなかったのだろう、瞳が少しだけ大きくなる。
「お前が知る必要がなかろう?」
どうしてだろう…この先生は、ドラコと同じように、自分とレン以外の人物がいない時は少し毒気が無い気がするのだ…。
「魔法薬学は得意だったのですか?」
「そうでなければ教師などやってはおらん。」
知る必要がない…そう言いながらもレンが質問を投げかければそう答えるスネイプにレンは小さく笑ってしまう。
スネイプは小さく笑うレンを見て眉間の皺が深くすれば、レンは慌てて笑いを止めて言葉を続ける。
「そのお薬は今日持って行くのですか?」
ゴブレッドに移している薬を見れば、それ以外にどう見えるのだと顔で訴えられてしまい苦笑を浮かべレンはどうしたものかと考える。
こうして話をする機会など殆どない。
そして彼は、一年の初めの頃に比べればそうでもないが、まだ苦手に部類される先生だ…これからも個人授業があるならば少しでも会話をし、親しくなっておくべきではないだろうかと思うのだ…。
「あの、先生…」
レンが口を開けば「広げた荷物を片付けなさい」とさっさと帰れ的に言われ、片付けていればスネイプがその隣を通り過ぎ、スネイプからどこか懐かしい薬品の香りがすると、レンは無意識に顔を上げスネイプの後姿を見つめた。