「先生の香り…何だか懐かしい感じがします」
レンがそう零せば、スネイプは驚き止り、振り返ってレンを見る。
レンから見てもその表情は驚いていると解る程だった。
「…先生と幼い頃に会った事がありますか?」
レンは荷物を鞄の中にしまい、鞄を持てばスネイプは小さく息を吐いた。
「お前は母親と同じように、次から次へと飽きる事もなく言葉を紡ぐのだな。」
「母を知っているのですか?」
「さぁな。…さぁ、我輩はこれをある場所へ持っていかねばならん。今日の授業はもう終わりだ。好きな所へ行くがいい。」
「解りました。本日は私の為に有難う御座いました。」
レンはスネイプに頭を下げると、教室の出入り口まで歩いて行き、ふと振り返る。
「先生?」
「何かね」
「先生は、今日みたいにしていた方が、私は良いと思います。なんだか少し柔らかい感じがするもの。」
「グリフィンドール5点減点。さっさと行かんか!」
思わぬところで減点を受け、レンは「ゲッ」と顔に出せば、スネイプはニヤリと口元を緩めたので「失礼しました」と慌てて教室を後にした。
歩きながら、今日写し取った事を見直す。
スネイプはあんなに簡単に煎じていたが、改めてみればとても複雑で難しい…。
次の授業で何点点数が減るのか、そしてちゃんと煎じる事が出来るのか…と、とても不安だった。