談話室へ戻ろうと思ったが、レンはその脚を止め、方向を変え、ある部屋を目指した。
「ハグリッド、いる?」
レンはハグリッドの小屋をノックしたが、中からは何の反応もない。
ファングの声もしない所をみると、一緒に何処かに行っているのだろう。
レンは少しの間その場に立ち尽くすと、少し散歩をしてからまた寄ろうと考え、ゆっくりと歩き始める。
少し歩けば、オレンジ色の小さなものが暴れ柳の方へ歩いていき、木の根元の辺りでそれが消える。
「…クルックシャンクス?」
レンはそれがクルックシャンクスに見え、近くまで行ったがその姿がなかった。
もし本当にクルックシャンクスならば、もしもの事があった場合ハーマイオニーはとても心配するだろう…レンはそう思うと、暴れ柳の攻撃を避けながら木の根元の穴に体を滑らせた。
ただの穴だとレンは思っていたが、それは大きな間違いだった。
人がやっと通れるくらいの大きさの穴は、奥深く続いている。
レンは恐る恐る其処を進んで行くと、やっとの事で光が見え始め、穴の外に姿を現した。
その穴の外は何処かの建物に繋がっていた。
隙間だらけで、もしかしたら今にも崩れてしまうのではないかとレンは思った。
「…は……だな…」
すると上の方からなにやら男性の声が聞こえレンは首を傾げる。
此処に誰かが住んでいるのだろうか…?
クルックシャンクスの事を聞いてみれば何か判るかもしれない。
レンは何故かなるべく音を立てない様にして階段を登って行き、その部屋まで行くと、今度ははっきりと其処に何かが居る気配がするのを感じる。