ハリーは心配そうにそうだった。
レンは「その薬を作っている現場に自分も居た。あの薬には害はない」と言えたらどれだけ良いだろうと思った。
けれど言えない…言ってしまえば「どうしてそこにいたの?」などと聞かれてしまう。
個人授業で薬の作り方を学んでいる事を話せば、その薬はなんだと聞かれる。
そしてその薬のことを話せば…リーマスが人狼であることが知られてしまう。
今はまだ、知られるべきではない…いつかリーマスから知らせる事が出来るのが一番だとレンは思うのだ。
知っても良いと思う人物には自分から話すだろう…それまでは…。
「いけない。後5分もすれば宴会が始まってしまうわ」
ハーマイオニーのその言葉で一同は急いで大広間へと向かった。
ハロウィーンという事もあり食事はとても素晴らしかった。
お菓子でお腹がいっぱいだと言っていたロンやハーマイオニーはおかわりをして食べていたし、教員席のリーマスも楽しそうに話している。
ただ、スネイプはそんなリーマスを心配そうな視線を送っている。
もう直ぐ満月が近い…ちゃんと薬を飲んだのか?変身してしまったりしないだろうか?…そんなことを気にかけているのかもしれないとレンは思うと苦笑を浮かべた。
「どうして、ホグズミードにいかなかったんだ?」
いつも通りの食事をし終えると、隣でまだ食べている双子の片割れ、ジョージがレンに声をかけてきた。
その隣でフレッドもうんうんと大きく頷いている。
「サインを貰ってないもの。」
レンがそう即答すれば、ジョージは驚きを隠せない様だった。
「それじゃこれから毎回、毎年…ホグズミードには行かないつもりなのか?」
「そういう事になるわね。」
ジョージは「なんてこったい」と大袈裟に落ち込む仕草をみせると、フレッドがジョージを慰めるような仕草をする。
この2人は何処までが本気で、何処までが冗談なのか全く判らないとレンは思い軽く溜息を吐いてしまう。