ハグリッドの小屋をノックすれば、直ぐにファングの低く響く吼え声がし、ハグリッドが扉を開けてくれる。
「よぉ!やっと来たか。」
ハグリッドは満面の笑みを浮かべ、レンにそう言えば、快く家の中に入れてくれたがレンはなんて言葉をかけて良いのか判らなかった。
ハグリッドは少々悪趣味な一張羅の毛がモコモコした背広を着込み、黄色と橙色のネクタイを締めている。
きっとビルを真似したであろうその髪形は、油をコッテリと塗ったような髪を2つに分けてまとめている。
「あー…ハグリッド。」
レンがそう声をかけると、ハグリッドは不思議そうに首を傾げる。
「今日はお洒落をしているみたいだけど、何かあるの?」
家の中に入れてもらいながらそう声をかければ、先客のハーマイオニーやハリー、ロンが驚いたような表情をする。
まさか服装に触れるとは思っていなかったらしい。
「いや、なんにも。たまにはお洒落をして見るのも良いもんだぞ?」
「そうね。私も今度してみるわ。」
ふふっと小さく笑えば、悪趣味と指摘する訳ではなかったと判断した3人がほっと安堵した様な表情をした。
「フレッドとジョージはどうなった?」
ロンは兄の事が気になるのか、レンにそう聞けば、レンは小さく笑みを浮かべる。
「何ともないわ。直ぐに髭も取れるって、マダム・ポンフリーが呆れ気味で言っていたわ。」
その後直ぐにハグリッドが昼食をご馳走してくれた。
ハグリッドの作ったビーフシチューは美味しかったが、ハーマイオニーが鍋の中から大きな鉤爪を発見してから、皆、多くは食べれなくなってしまった。
昼過ぎからは小雨になり、暖炉の側でゆったりとした時間を過ごす事が出来た。
レンはこんなゆったりとした時間がとても好きだ。
ハグリッドや信頼している友と共に過ごすこういう時間は何物にも変えがたい。