「アンジェリーナだと良いな。」
同じグリフィンドールでクィディッチ選手のアンジェリーナが立候補したらしく、フレッドはハリー達にそう声をかけた。
「私もそう思う!」
ハーマイオニーも声を弾ませてそう答えれば、直ぐにハロウィーンのパーティは開催された。
2日続けての宴会だった所為か、それとも代表選手の発表が控えている所為か…誰も、用意された豪華な食事に昨晩ほど興味を示したものはいなかった。
そればかりか、急いで食べ終わった生徒は「ダンブルドアはまだ食べ終わらないのか?」とソワソワしたり立ち上がったりと急がしそうだ。
「さてゴブレッドはほぼ決定したようじゃ…。ワシの見込みじゃと、後1分ほどじゃ。さて、代表選手の名前が呼ばれたら、その者達は、大広間の1番前に来るが良い。そして教職員テーブルにそって進み、隣の部屋に入るよう…」
金の皿が綺麗さっぱりと元の状態に戻ると、ダンブルドアは立ち上がりそう説明をする。
ダンブルドアの両脇に座っているカルカロフやマダム・マクシームも生徒たちと同じくらいに緊張している様子だ。
「その部屋に入れば、最初の指示が与えられるであろう。」
ダンブルドアは杖を取り、大きく一振りした。
途端にくりぬきカボチャを残して、全ての蝋燭が消え、部屋は殆ど真っ暗になった。
ゴブレットの青白い炎がキラキラと燃えており、どこか幻想的だ。
「来るぞ」
リーがそう呟いた頃、ゴブレッドの炎が、突然赤く火花が飛び始める。
次の瞬間炎がメラメラと宙を舐めるように燃え上がり、炎の中から焦げた羊皮紙が1枚、ハラリと落ちてきた。
「ダームストラングの代表選手は…」
ダンブルドアはその羊皮紙を捕まえ、はっきりとした口調でそう読み上げれば、皆が固唾を飲んだ。
「ビクトール・クラム!」
大広間中が拍手の嵐、歓声の渦だ。
「そうこなくっちゃ!」とロンが声を張り上げる中、クラムはスリザリンのテーブルから立ち上がり、前屈みにダンブルドアの方に歩き、指示通りに隣の部屋へと消えて行った。
「ブラボー、ビクトール!!」
カルカロフの声が轟いた。拍手の音にも関わらず、全員に聞き取れる程の大声だ。
「判っていたぞ、こうなる事は!」
拍手とお喋りは直ぐに収まり、今や全員の関心は、数秒後に再び赤く燃え上がったゴブレットに集まっていた。