「ボーバトンの代表選手は…」
次の羊皮紙がゴブレッドから飛び出せば、同じようにそれを捕まえ、ダンブルドアははっきりとした口調で読み上げる。
「フラー・デラクール!」
ロンが熱をあげているヴィーラに似た女性が優雅に立ち上がり、シルバーブロンドの豊かな髪をさっと振って後ろに流すと、レイブンクローとハッフルパフのテーブルの間を滑る様に進んだ。
「まぁ、みてよ。皆ガッカリしてるわ」
ハーマイオニーは呟くようにそう言い、レンはその方向に視線を向ければ、がっかりしているという表現では物足りない様に思えた。
選ばれなかった女の子二人は相当ショックだったのかワッと泣き出し、2人が腕に頭を埋めてしゃくりあげているのだ。
「ホグワーツの代表選手は…」
フラーがクラムと同じように隣の部屋に消えた頃、ゴブレッドは3枚目の羊皮紙を吐き出し、ダンブルドアはそれを読み上げる。
「セドリック・ディゴリー!」
その名前が呼ばれ、大歓声の中、セドリックが立ち上がり、ふとレンの方へ視線を向ければ、緊張しながらも嬉しそうな表情を浮かべてセドリックが教職員テーブルの方へ歩いていく。
レンはそんな光景をどこか遠くから見ている様なそんな感覚に襲われた。
"選ばれてしまった。"
どうしてだかは判らないが、選ばれて欲しくなかった…そう思う自分がおり、不安にも似た感情に押し潰されそうだった。
セドリックが隣の部屋へ消え、暫く経った頃にやっと拍手の嵐が収まると、ダンブルドアは結構結構!と嬉しそうに呼びかけた。
「さて、これで3人の代表選手が決まった。選ばれなかったボーバトン生もダームストラング生も含め、皆打ち揃って、あらん限りの力を振り絞り、代表選手達を応援してくれる事を信じておる。選手に声援を送る事で、みんなが本当の意味で貢献でき…」
ダンブルドアは途中で言葉を止めた。
なにが気を散らせたのかは誰の目にも明らかだった。
そう…炎のゴブレッドが再び赤い炎を散らせ1枚の羊皮紙を吐き出したのだ…。
ダンブルドアは反射的にその羊皮紙を捕まえ、そこに書かれた物を暫く眺めていた。
長い沈黙が過ぎれは、ダンブルドアは咳払いし、そして読み上げた。