味方だと…ハリーを一番側で支えてくれると思っていたロンが、ハリーを疑っている。
それだけで、ハリーはどんなに不安なのだろうか…。
去年、自分がハリーやロン、ハーマイオニーと言い合いをし、1人で過ごした時の様に、不安で気不味い日々が続くのではないか…そう思えば思うほど、やるせない気持ちでいっぱいだった。
「貴女も…同じ思いを我慢してきていたの?」
レンの急な質問に、今度はハーマイオニーが不思議そうな表情を浮かべた。
「私は…自分で選んだ道だから、それで貴女を巻き込んで苦しめた事があるなら謝らなければいけない…けれど、ハリーは好きでこうなってるんじゃないわ。好きで額に傷を残されて、家族を奪われて…生まれてからずっと命を狙われ続けてきたんじゃない。ハリーだってロンのように温かい家庭が欲しかった筈よ。母と父がいて…クリスマスや誕生日を共に祝って…友人の話で賑わって…」
レンは段々と言葉を詰まらせながらそう言えば、ハーマイオニーは慌ててレンの側に来て、ベッドに腰掛け、優しくレンを抱き締める。
「私は判ってるわ。ロンの様な我侭な気持ちを持った事がないって言えば嘘になるかもしれないけれど、貴女やハリーの友達になれた事、本当に嬉しいと思ってるし悔やんだ事もない。貴方達が好きでそうなったんじゃないって事も判ってるもの。ロンだって直ぐに気付く筈だわ。そんな気持ち間違ってるって。」
レンは小さく頷き微笑してみせる。
「有難う。ハーマイオニー。」
ハーマイオニーはニッコリと微笑む。
「私、明日ロンと話をしてみようと思うの…ハーマイオニーはハリーをお願いできる?」
きっと1人でとても不安な筈だから。
レンがそう言えば、ハーマイオニーは快く了解してくれた。


「ロン、おはよう。」
日曜の朝、早めに目を覚ますと、談話室へと降りて行き、ロンの登場を待つこと数十分。
螺旋階段を下りてくるロンの姿を見つければ、レンはいつも通りロンに声をかけた。