「レンはちゃんと来れるかしら…?」
「大丈夫だよ、モリー母さん。彼女にはリーマスがついててくれていた。お陰で随分明るくもなったし、我々が心配せずとも案外直ぐ其処に…」
と、"玄関を開ければリーマスが彼女を連れて来ている"と言いたげにアーサーが玄関を開ければ、ゴツッと良い音を立てた。
ノックしようと固まっていた彼女の顔に扉がクリーンヒットした音だった。
「レン!?なんと、タイミングが悪かった…大丈夫かい?」
「良い目覚ましになりました。ナイスタイミングです、おじ様。」
ノックしようとしていた手で額を摩りながら笑えばアーサーはまだ心配そうに頭を撫でてくれたが中に居た子供達は可笑しそうに笑っていた。
「今日は煙突じゃないのか?」
レンの姿が玄関から現れた事にジョージは不思議そうに首を傾げ、レンは煙突は嫌いだと言えばニヤリと笑う。
そう、以前そこで尻餅をついてた事を目撃していたパーシーから聞いたのだろう。
「姫君の華麗な尻餅をぜひとも拝みたかったんだけどな。」
「意地悪言うなら帰って寝直しますけど?」
頬を膨らませるレンを笑いながら双子は自分達の間に座らせた。
「レンも食べていきなさい。」
とモリーは食事を用意しようとしてくれ、食べてきたと丁重にお断りすれば、温かい飲み物を出してくれ、レンはそれにお礼を言いながらカップを両手で持ちゆっくりと飲み始めた。
「レンは姿現しで来たの?」
ハリーは不思議そうに首を傾げ、それに小さく頷く。
「当主になった時に大人と同じになったから『臭い』もとれたし、姿現しも使っても良いって許可を貰ったの。」
「それじゃレンもテストを受けたんだね。」
「テスト?」
それにキョトンとしてみれば驚いたのは子供達だけではなくアーサーとモリーも驚いてみせた。
「なんだって?それじゃファッジはろくに試験もしないで許可を?」
「えぇ。ファッジ大臣の直筆サイン付きの書類と使い方が書いてある紙切れ数枚だったわ。試験パスってやつなのかしらね?」
「ファッジはなんて危険な事を12歳の子供に…!本来姿現しはとても危険でね、きちんとやらないと厄介な事になりかねない。この前も無免許で術を使った魔法界2人に魔法運輸部は罰金を科した。簡単じゃないんだ。2人はバラけてしまったからね。」
ハリーとレン以外がギョッと仰け反っており、ハリーは「バラけたって?」と首を傾げた。