昼食後、授業の為、スネイプの教室へと向かえば、スリザリン生が其処で待っていた。
1人残らずローブの胸に大きなバッチを着けていて、そのバッチには赤い蛍光色で『セドリック・ディゴリーを応援しよう。ホグワーツの真のチャンピオンを!』と表示されている。
「気に入ったかい?ポッター?…それにこれだけじゃないんだ、ほら!」
そう言いドラコがバッチを胸に押し付けると『汚いぞ、ポッター』の文字が浮かび上がり、レンは頭に血が上るのを感じた。
ドラコは大切な幼馴染で友達だ…だけれど、これは許せない…
けれど、ハリーが我慢しているのに…
自分自身に、我慢、我慢と言い聞かせる。
「あら、とっても面白いじゃない。」
ハーマイオニーが皮肉たっぷりに言う声が聞こえてきて、彼女は大人だとレンは苦笑を浮かべてしまう。
自分も彼女のようにあるべきなのだと…一緒になって怒るだけじゃ駄目なのだと…。
「1つ上げようか?グレンジャー…沢山あるんだけど、今僕の手に触らないでくれるか?手を洗ったばかりで穢れた血で汚されたくないんだよ。」
その言葉に、ハリーは何日も堪った怒りが自分の中で堰を切ったように溢れ出し杖を構える。
「ハリー!」
周りの生徒達が引き、避難している中、レン、ハーマイオニーは避けようともせず、ハーマイオニーはハリーを止めようと声をかけている。
「ドラコ…止めて。」
レンの制止も気に止める訳でもなく、ドラコはフンッと軽く鼻で笑い話を続ける。
「やれよ、ポッター。今度は止めてくれるムーディもいないぞ?やれるもんならやってみろ!」
ドラコがそうハリーを挑発した瞬間に事は起こった。
2人とも同時に動き、それぞれに呪いをかけたのだ。
2人の杖から飛び出した呪いは、空中でぶつかり、折れ曲がって跳ね返った。
ハリーの唱えた鼻呪いはゴイルの顔を直撃し、ドラコの唱えた歯呪いはハーマイオニーに命中。
ゴイルは両手で鼻を覆って喚き、ハーマイオニーは口を押さえてオロオロと声を上げていた。
「ハーマイオニー!」
ロンが何が起こったのかと、心配して飛び出してきた。
レンもハーマイオニーの側に立ち、医務室へ行きましょうと小さく声をかければ、レンはそのままハリーの方へと歩み寄る。