「まぁハリー、そんなバカみたいな…。」
「僕行くよ。でもロンと会うのはごめんだ。僕、透明マントを着ていく。」
「そう、それならそれで良いけど…だけど、マントを着ている時に貴方に話しかけるのは嫌いよ。貴方の方を向いて喋ってるのかどうか、さっぱり判らないんだもの。」
「なら、僕はレンと行く。ハーマイオニーはロンと行けば良い。」
「へ?」
まさか自分に話が回ってくる事を想像していなかったレンは思わず変な声を上げるとハーマイオニーが苦笑する。
「貴方、またサイン貰わなかったの?」
「いつの間にかにサインをしてくれたのを鞄に忍ばせてくれた人が居るわ。」
去年、誰にもサインを貰わずにいた事に、リーマスは気付いていたのだろう。
ホグワーツに着き、荷物整理をしていたら、鞄の中からサインされた用紙が出てきて、レンは驚いたものだった。
「なら行く事に問題ないわね。」
そういうと、ハーマイオニーはいってらっしゃいと手を振り「向こうで逢えたら何処かで…」とレンに呟くと何処かへ行ってしまった。
「少し待ってくれる?行くだなんて少しも思っていなかったから準備してなかったの。」
「うん。僕もマントを取りに行ってくるよ。」
ハリーは少しだけ笑うと、レンも微笑を浮かべ、自分の寝室に戻り準備を整える。
まさか忍ばずに堂々とホグズミードに行く日が来るとはあまり思っていなかった。
急いで談話室に戻ると、ハリーは「そんなに急がなくて良いのに」と苦笑をしたが、2人はそのままホグズミードへと向かう。
勿論、ハリーは寮から透明マントを被って。
ホグズミードに入ると、ハリーはとても解放的に思えたのだろう。
今此処に居る殆どの人にハリーは見えていない。
ハリーに酷い言葉を浴びせる人も、あのバカな記事に触れる生徒もまったくいない。
(胸にはセドリック・ディゴリーを応援しようと書かれたあのバッチを殆どの生徒が胸に付けてはいたが)