ハリーの夢が夢と思えない程リアルなものだったと言っていた…それが現実に起こっていたとするならば、それはペティグリューだ。
そしてそいつはバーサを罠にはめて、ヴォルデモートが喜ぶであろう情報を手に入れた。
そして…ヴォルデモートの命令で、誰かが側に居る。
レンはそうはっきりと確信する事が出来ていた。
「カルカロフがヴォルデモートの命を受けたっていうの?」
「その可能性が高いとは言えるが…ならばレンを見て怯えるという事が少々気にかかる。…カルカロフはヴォルデモートの力が強まり自分を守ってくれると確信しなければ、ヴォルデモートの元に戻るような男ではない。しかしゴブレットに誰が理由があって入れたのは確かだ。試合はキミを襲うには好都合だし、事故に見せかけるにはいい方法だと考えざるをえない。」
「僕の今の状況から考えると、本当に上手い計画みたい。自分はのんびり見学しながら、ドラゴンに仕事をやらせておけば良いんだもの。」
ハリーは力なく言うと、シリウスは思い出したかのように早口で話し始める。
「そうだ、ドラゴンの事だが、失神呪文は使うな。ドラゴンは強いし強力な魔力を持っている。半ダースもの魔法使いた束になってかからないとドラゴンは抑えられない。」
「うん、判ってる…さっき見たもの。」
「しかしそれが1人で出来る方法があるのだ。簡単な呪文があれば良い。つまり…」
ハリーは手を上げてシリウスの言葉を遮った。
螺旋階段の方から物音がし始めたのだ。
「行って!誰か来る!」
ハリーは声を殺してそう言うと立ち上がり暖炉を体で隠す。
「レン、ハリーを頼む。」
シリウスはそう言い、レンが大きく頷いたのを確認するとその炎の中から姿を消した。
レンはゆっくりと立ち上がりソファに座ると螺旋階段の方へ視線を向ける。
ハリーは今や憎たらしそうに其方を見つめると、其処に姿を現したのはロンだった。
「2人で何してたんだ?」
「キミには関係ないだろう?こんな真夜中に何しに来たんだ?」
ハリーは唸る様にそう言うと、ロンは「キミが何処に…」と言えば途中で言葉を切り肩を竦める。